【大紀元日本3月26日】重慶市のトップ薄煕来は3月15日、同市公安局長であった王立軍の成都米領事館駆け込み事件などにより、解任され取り調べを受けている。彼の側近など関係者らも相次ぎ拘束されたり取り調べを受けている。
新唐人テレビが3月23日、本事情に詳しい内部の関係者の証言として伝えたところによると、薄煕来がかつて北京のある大学学長で中国のネット検閲の専門家と結託し、ネットを利用して政敵に関する膨大なプライバシー情報を入手し、その情報監視範囲が中国全土にも及んでいたという。同消息筋から披露された詳細は以下のとおり。
取り調べを受けている薄煕来のある腹心が、中国国家級のサイト検閲専門家で中国「防火墻」(中国のネットと外国の「反中国的サイト」とを隔てる技術力の高いファイアーウォール)の父とも呼ばれる北京郵電大学学長、方濱興教授がかつて、薄煕来に協力し、ネット電話や電子メールやアドレスなどを通じて薄煕来の政敵やライバルおよび彼らの親族、友人、部下らのネット上での通信を盗聴し、ぼう大な機密情報を入手した、と白状した。
この大学長はかつて、自ら進んで王立軍と合作して全国規模の電子メールユーザについての情報追跡システムを作ることを提案した。それを実行すれば、中国国内におけるすべての電子メールユーザのサイトにアクセスする状況および電子メール使用状況(暗証番号、メールやり取り、チャットなど)を記録することができる。薄煕来はこの提案を聞いて、非常に喜び、即座報告書で請求された経費を「倍にしてやる」と批准した。
王立軍の米領事館駆け込み事件が発生前、この学長はすでに薄煕来の指示に従って王立軍に協力し、重慶市のネット盗聴システムを作り、中共重慶市委員会や重慶市政府の要員たちのサイトアクセス状況とあらゆる電子メールの通信状況を把握した。その中、北京から重慶に来た高官たちの通信状況も含まれている。薄煕来はこれらの情報をもとに、問題人物(公安局の高級幹部を含む)を現職から異動させ、ないし逮捕したのである。
その効果が明らかで且つ大きかったため、この学長は薄煕来と市長黄奇帆から何回も招宴を受けた。
黄奇帆市長が薄煕来を摘発した書類の中でも、この学長が薄煕来に中共指導部の通信状況を盗聴したことに助けたことを明らかにした。黄奇帆の摘発によると、薄煕来は自ら、この学長をはじめ関係の協力者に奨励を多くするようと命令した。それで、彼は特別な会計システムを設けて先方に巨額な奨励金を提供した。
薄煕来はさらに黄奇帆市長に、方濱興は女好きな者なので、女を多めに提供してやろうと指示した。それで、黄奇帆は、この学長に媚薬をやり、数名の若い女を手配するようと、秘書に命令した。
薄煕来のこの側近はまた次のことも打ち明けた。薄煕来の指示に従って、彼はかつてある特別広報室を立ち上げ、主な任務はネットで薄煕来の政治ライバルたちに不利な情報をまき散らすこと。たとえば、指導部のある指導者(温家宝と思われる)の妻が宝飾品経営やその息子が偽名で横領するなどの情報がネットで飛び交っていたが、これらはいずれも本広報室から巧みに設計され、薄煕来の許可で流されたものである。
例の汚職情報をまき散らしたまえ、彼らは繊細な計画に基づき、『二十一世紀経済導報』や海外のある著名サイトや自由社会の領事館と密接な関係を持つ人々に同情報を漏らした。この情報をまき散らした頃、彼らはまた司馬南(毛沢東思想主張など極左の代表者、薄煕来の支持者)の意見を聞いた。司馬南に修正された一本はその後、海外のある著名サイトで掲載された。
報告を聞いて、薄煕来はきわめて喜び、彼の仕事をほめたうえ、続けて頑張ってほしいと激励した。
このほど『アジア週刊』の報道によると、中共指導部の習近平、賀国強、李源潮、呉邦国らが重慶を訪れた間に、薄煕来は王立軍に彼らの通信を盗聴するようと指示した。王立軍はさらに、中央警備局(中共指導部を保護する特殊部隊)の者と関係を持つようになったので、薄煕来は重慶にいても中南海の指導者らの言行およびプライバシー情報を把握することもできるのである。
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