チベット人居住区で厳戒態勢 亡命政府は中国当局宛に公開状

2012/01/30
更新: 2012/01/30

【大紀元日本1月30日】今年に入ってから、四川省のチベット人居住区で抗議活動が勃発し、当局の武力弾圧で6人以上が死亡、数10人が負傷したのを受けて、インドにあるチベット亡命政府は中国の胡錦濤主席への公開状を発表した。7点の要求を提示、中国政府に対してチベット人と友好的に接するよう求めた。

いま、チベット人居住区では大量の武装部隊が進駐し、

観光名所のポタラ宮に駐在する軍人たち(ネット写真)

厳しい警戒態勢が敷かれている。

同公開状は、四川省のチベット人居住区での情勢の悪化に「深い悲しみと関心」を示した。

また、平和的抗議者に「残酷な弾圧手段を講じている」と非難し、「これらの現状を呈しても、中国政府はまったく基本な人権、尊厳および生命を重要視していない」と記した。

公開状は、中国政府が常に主張している各民族の団結は、暴力と圧迫では実現できないとも指摘した。

「乱暴と傲慢な悪魔」

チベット亡命政府は、「中国は大国なので、国際社会で他国の尊重を得るには、武力ではなく、他人をまず尊重すべき」と指摘した。

同公開状は、物質的な富は幸福をもたらすことはできない。経済的発展は自由と尊厳を土台にしなければならないとも記した。

「中国の長年の経済と軍事力の発展は、他人の感受と状況をまったく顧みず、『乱暴かつ傲慢な悪魔』になった」と非難した。

寺院に配布された中国の歴代指導者の写真。掲げることを義務付けられている(ネット写真)

公開状は、中国政府はすでに気付いたはず、つまり、「チベット人の精神は圧制できないはず」とも指摘した。

「いまの世界の現状が示しているのは、中国当局は真剣に政策の転換を考えなければ、国民に自由、尊厳を還元しなければ、近い将来、中国人自身が自国の発展の被害者になるはず。それこそ、中国の歴史上において最も悲しい時期となる」と同公開状は綴った。

                        

(翻訳編集・叶子)