「北と中国の貿易額 昨年比で2倍」官製メディア

2011/10/27
更新: 2011/10/27

【大紀元日本10月27日】多くの国と地域が北朝鮮に経済制裁を敷く中、中国と北朝鮮との貿易額は倍増した。

中国官製メディアによれば、今年1月~7月の対北朝鮮貿易額は31億円を記録し、昨年同時期と比較して87パーセント上昇。この「成果」は他でもなく、首相ポストを狙う李克強副首相の手腕によるものと見られる。李氏は現在、北朝鮮を訪問中である。

李氏は訪北中、平壌にて金正日総書記と会談し、長らく進展のなかった核開発問題に関する協力会議・6カ国協議の再開を求めると見られているが、李氏の詳細な行動内容などは明らかにされていない。駐北の中国大使は新華社通信に対して、「2国間の取引額と投資額は過去最高を更新し、経済協力関係は大きな可能性を示している」と述べている。

どの国も北朝鮮との接触に難儀している中、中国は月蜜関係を築きつつある。そこには、北朝鮮の眠れる資源を狙ったものとの見方もある。2008年の韓国政府の統計によると、北朝鮮の地下資源は推定6兆4000億ドル(約490兆円)規模で、金2000トン、銅290万トン、鉄2000億トン、カーボン50億トンが存在すると推計されてる。

多くの中国企業が北朝鮮の資源採掘事業に参入している。中朝貿易最大の物流拠点であり、その7割以上が通過すると言われる国境の街・遼寧省丹東市には、両国共同の工業特別区が昨年、設けられた。

中国人ブロガー・孫海崗氏は官製メディアにて、北朝鮮の豊富な資源について記している。孫氏は「北朝鮮の資源が高値で輸出されれば、半島は中東並みになる」と豪語している。

しかしながら、中国の対北朝鮮貿易取引額は、対韓国の取引額に遠く及ばない。AP通信によると、今年1月~7月の対韓国貿易取引額は1590億ドルで昨年同時期の20パーセント増。今年は2500億ドルに達すると見られており、対北朝鮮の約100倍に値する。

(翻訳編集・佐渡 道世)