「日本は重度の外傷、中国は深刻な内傷」=中国人ブログ

2011/03/20
更新: 2011/03/20

【大紀元日本3月20日】「日本は気勢がずいぶんそがれたね。あんなにひどい地震、あんなに大きな津波、あんなにたくさんの人が亡くなって」と、テレビを見たお婆さんは、悲しくなってため息をついた。私はお婆さんに、「心配しないで。数年もしないうちに日本はきっと復興するよ。新しい仙台が生まれるよ。日本が受けたダメージは外傷だから。私たちこそ内臓から腐っている。もうすぐ終わりだよ」と返事した。

今回の東日本大地震に伴う日本を襲った巨大な災難に、多くの中国人が注目を寄せており、中国のネット上では、大地震に関する感想を綴る発言や文章が多く見られる。反日感情の教育を受けた中国人の中には、その不幸を喜ぶ人もいるが、多くは日本の震災に対応する社会制度と国民性に頭を下げ、今までの日本人に対する嫌悪感から尊敬の気持ちに切り替わった。ブログ作家でメディア人の陶唯倩さんはブログで、90歳のお婆さんとの会話を、「日本は重度の外傷、天朝(現中国を指す)は深刻な内傷」というタイトルで掲載した。

次は、その会話の続きの抄訳。

:さっきテレビで見たけど、日本の地震は予報があるって?

:そうよ。1分前に地震を予報し、3分後に津波予報よ。

:予報って、何か役に立つことあるの?

:もちろん。人が安全な場所に避難したり、電源を切ったり、先生が生徒たちを保護したり…たくさんのことができるよ。

:日本のテレビ、ずっと地震のニュースを流しているね。サイレンの音も聞こえるね。

:そうよ。テレビは何のためにあるの?情報の伝達をよくするためじゃない?こっちはもちろんそんなぜいたくは言えないけど。今両会(中国の国策を決定する二つの会議)は北京で開催されているため、雲南省の地震報道はたった30秒で終わったわ。お婆さん、雲南省は今地震に遭っているって知ってる?

:知らないわ。いつなの?ね、テレビで見た感じ、日本人はとても秩序を守る人たちだね。

:そうよ。(パソコンを出して写真を見せながら)見て。これは日本の地下鉄のホーム。電車が止まっているところ。でも、みんなが黄色の線の外で待ってる、静かにね。もしこんなこと中国で起きたらどうなると思う?

:みんな押し合ったり、喧嘩したりするね。

:この一枚を見て。駅は閉鎖しているの。こんなにたくさんの人が、階段の両側で整然として座っているでしょう。中国ならどうなる?

:みんなばらばらに座って階段は歩けないわ。

:次の一枚を見て。スーパーなの。地震のためにみんな家に帰れないところ。パンとか水を買っているでしょう。きちんと並んでる。中国ならどうなる?

:みんな一斉に先を争って押し合うね。年寄りや子どもは物が手に入らないだろうね。

:もう一枚。学校の校庭とホールでみんな避難して寝ているところ。みんな静かに本を読んでいるでしょう。地震があったなんて全然分からないね。中国ならどうなる?

:みんなトランプを遊んだりギャンブルしたり、叫んだりするだろうね。こんな広いホール、たくさんのマージャンのテーブルが置けるわ。きっとマージャンの音しか聞こえない。ね、何で日本人はこんなに静かに淡々としているの?みんな地震が怖くないの?

:彼らは政府に信じているからだよ。政府は彼らを助けるからよ。政府の様子から国民の様子が分かるわ。政府がだめなら国民もだめ。日本の大地震の時、私たちの中央テレビの記者は日本で取材をしていたの。地震が起きたら、その記者は取材中にインタビューの相手に何も言わずに逃げたわ。でも日本人記者は、地震に遭ったとき、取材の相手を抱えて守ったのよ。

:私たちの政府は信じられないの?

:お婆ちゃんは、老後の生活で一番幸せなことと心配なことは何?

:幸せなことは、あんたたちが私の面倒を見てくれていること。心配なことは、病気になって寝たきりになったらあんたたちに負担をかけること。

:そうでしょう。国は一切、お年寄りの面倒を見てないわね。心配しているのはお年寄りだけじゃないわ。うちの子どもは学校に行っているけど、学校のバスの安全が心配だわ。着ている制服も有毒だし、学校の食事も衛生的じゃない。飲んでる牛乳の中にはメラミンが混じっている。学校の先生は牛乳の販売業者からリベートをもらっているからね。こんな状態で、政府をどのように信じるの?日本の地震で、学校は避難所。中国の地震で、学校はお墓。どうして政府が信じられるの?

:そうか。だからあなたは、日本の地震は外傷と言うのね。

:そうよ。外傷はいくら傷がひどくても、手当てを受けて休めばしばらくしたら回復するわ。私たちの国は違うのよ。内臓は全部腫瘍になって腐っているわ。外傷と内傷、どっちが早く治ると思う?

:もちろん日本のほうが早く治るわ。

:そのとおり。正直なところ、今のままの日本でも、中国は一所懸命追いかけても200年でも追いつかないわ。

陶さんのこの一言に、お婆さんは再びため息をついた。

(翻訳編集・趙莫佳)