チベット新年に大規模な追悼法会 警察が厳重警備=青海省・玉樹被災地

2011/03/08
更新: 2011/03/08

【大紀元日本3月8日】3月5日は、チベット暦新年。だが、青海省玉樹県では昨年4月に発生した大地震による死者を追悼し、多くの人が新年の祝いを取りやめ、多くの寺院でも大規模な追悼法会がとり行われた。ラジオ自由アジア(RFA)が報じた。

大地震後はじめての新年を迎えた玉樹県では、寺院で済度法会が行われ死者を追悼していると現地チベット人の普錯さんが語っている。2、3日前から同県各地の寺院ではすでに法会が行われており、多くの僧侶や生き仏たちが玉樹県に集まって来ている。法会期間はおよそ7日から10日で、数千人のチベット人が被災区から参加しているという。

チベット暦の新年では通常、多くの食べ物と新しい衣服を必要とするが、今年は年越しの準備はせず10点xun_ネ上前から肉を絶ち、哀悼の意を表している、と結古鎮のチベット人・貢波索南さんは話している。除夜と新年当日、現地チベット人はみな食を絶つという。

玉樹県以外の青海省に住む一部チベット人も新年を祝わなかった。西寧市の卓瑪さんによると、同市に住む一部のチベット人は親戚が玉樹地震で亡くなったので新年を祝わず、またラマダン月にも何日も肉を絶ち、悲しみを表したという。

一方、チベット自治区のラサではチベット暦新年の前後に多くの武装警察が市内を中心に巡回していた。

ラサ市民によるとこの2、3日、市内では銃を携帯した多くの武装警官が警備にあたり、繁華街でチベット人を検査している。新年当日、チベット寺院では多くのチベット人が参拝に訪れたため、寺院の外には多くの警察が配備されたという。

また、インドに住むチベット人・益西卓桑さんによると、1月中旬からラサの街頭では多くの武装警察が巡回し、建物の屋上からも監視されているため非常に緊張した状況だという。

インドに本部を置く「チベット人権民主センター」のスポークスマン江白木浪氏は、ラサ地区で厳しい措置が敷かれていることをRFAに伝えている。毎年3月、チベット暦新年に加え、3月10日のチベット民族蜂起記念日および「両会」の時期が重なるため、チベットは厳重な警戒が敷かれ、警察や治安人員が巡回を強化する。6日の日曜日、チベットでは多くの部門が「両会」期間およびチベット暦新年の治安問題についての会議を招集している。チベット人居住区や、デプン寺のようにチベット人が多く出入りをする場所は巡回が強化され、さらにチベット僧は、この期間中に市部に入ることが禁じられている。

(翻訳編集・坂本)