【大紀元日本2月6日】中国では14日から旧正月(春節)を迎える。今年も多くの人が望郷の念を抱き、列車に乗り込む。大都市で懸命に生きる出稼ぎ労働者、貧しさに耐えながら異郷で夢を追いかける地方出身の学生たち。それぞれの思いを胸に、帰省する人々の大移動が始まった。
春節ラッシュのニュースが飛び交う中、広東省東莞(ドングァン)東駅で撮影された列車の写真が話題となった。写真には、窓から乗車する乗客を手助けする駅員の姿が。写真はたちまちネットで話題を呼び、事態を重く見た政府は安全管理を怠ったとして駅長と副駅長の免職を決定した。
しかし、90%のネットユーザーはこの決定に反対する。「無事に帰郷できるよう、手助けをしてくれた駅員の優しい心遣いは称賛するに値する」とネット世論は真っ向から反論する。
問題となった東莞東駅では、停車時間がたったの4分間であるのに対し、乗客はおよそ1500人。15両編成の列車で単純計算すると、2・4秒に1人が乗車するという早技が必要。巨大な荷物を抱えて帰省する人たちには、到底無理な話だ。
同駅のある駅員は、「すべての人に乗車してもらいたい。乗車できずに泣いている人を見ると、自分の家族の姿と重なる」と話す。
この写真を撮影した東莞日報の記者は、「申し訳ないことをした」と謝罪した。「乗客のほとんどが出稼ぎ労働者だった。もうすぐ発車なのに、乗車できない人は窓から乗り込むしかなかった」と当時の光景を話す。
「春運」(春節期間の特別運行体制)期間中(1月30日~3月10まで)は、25億人が大移動すると予想されている。
(翻訳編集・高遠)
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