心理学者暴露、中共当局の民間弾圧への心理学濫用

2009/05/18
更新: 2009/05/18

【大紀元日本5月18日】つい最近、公に中国共産党(中共)からの離脱を表明した中国首都師範大学の元助教授で心理学者の孫延軍博士がこのほど、米国ナショナル・記者クラブで記者会見を開いた。同会見において孫氏は、中共当局が宗教に関する科学的研究を利用して、民間の宗教団体をコントロールし迫害していることを暴露、その残酷さを指摘した。

 中共は科学の力を動員して民間の宗教団体を弾圧

孫氏の発言によると、最も控えめな統計では、1999年から今日まで、中国全国の科学研究のプロジェクトは10数万項目に達するが、その中で心理学のプロジェクトは2千項目以上にも達するという。国家社会科学基金、国家自然科学基金、教育部の基金と各省・市の相応の基金プロジェクトからの出資、援助以外、公安部、国家安全部、中共中央宣伝部、統一戦線工作部、国家民族委員会、国家宗教管理局などの関連基金からの出資援助もある。中国の関連科学研究機構のほとんどはその関連研究に参加し、投入された科学研究人員は延べ数万人という。

孫氏は、当局が使った宗教心理学の手段は「拷問に比べてさらに残忍で、より隠蔽性が高く巧みなもので、影響も広く、深刻でより持久性のある迫害弾圧手段である」と指摘した。

「中共は心理学を利用して弾圧の対象を誹謗しその名声を汚し、彼らの理性を惑わせ、彼らの感情を狂わせ、意志を動揺させ、彼らの行為をコントロールし、最終的には彼らの信仰の核心を破壊するのだ」

「一つの国がその全ての科学的な力を駆使して、気が狂ったかのように民間の宗教団体を弾圧している。その主な目的は、信仰をコントロールし、民衆の支持を騙し取ることにあり、これは中共独裁政権の本質を十分に表している。自身も独裁政権から騙され、抑圧されるなどひどい目に遭った中国科学界は、限られた利益のため、この悪を助ける科学研究の活動に積極的に参与している、これこそ現代科学の恥辱だ」

中共からの脱退は誕生以来の最も賢明な選択

公に中共と対抗するのは怖くないかという質問に対して、孫氏はこう答えた。

「まず一つ声明しなければならないことがある。私が中共の官僚主義集団と徹底的に決裂したのは、主として歴史の趨勢に対する正確な判断によるものである。中共の官僚主義集団は今やすでに完全に人心を失っており、民意に背き、すでに人民の反対側に立っている。従って、私と中共官僚主義集団の闘争は私一人の闘争ではなく、中国の人民、更には全世界の人民と官僚主義集団との闘争だ。私は孤独でもなく、怖くもないのだ。私は引き続き闘っていく。これも中国人民、世界の人民、そして平和と正義を心から愛して人権を守る正義ある人々、正義の力が望んでいることだと思っている」

どんな心理的戦術を採用すれば、中共からのコントロールを抜け出せるかという質問に対して、孫氏はこう答えた。「心理学からこのような方法を探そうとすれば、1千種あるいは1万種以上あるかもしれない。しかし、これらはいずれも最も肝心な方法ではない。最も根本的な方法は中共を解体することだ。中共の迫害を制止し、その執政権力を失わせ、永久に回復できないようにすることである。この邪悪な勢力を現実的な生活の中から隔離するだけでなく、中国人民の心の中からも完全にそれを消滅することだ。これこそが長期の安定策である」

さらに孫氏は、今自分のやることなすことすべてがこのような心理的戦術を体現しており、即ちすべての真相を世間に公表し、全世界の人民にすべてを知らせることである。孫氏はこう語った。「泥棒をする人がびくびくしないことなど有り得るのか。泥棒を捕まえる私たちに勇気がないなど有り得るのか。ほかでもなくこれは一種の心理戦であり、私達の心理戦は必ず勝つと信じている」、「中共を脱退したことは私が生まれて以来の最も賢明な選択だ」。

孫氏はさらに、中共当局から酷い弾圧を受けている法輪功などの民間団体への支持を表明した。そして、より多くの中共党員が脱党し、中共を解体し、中国を救う歴史の大きな流れに加わるよう、また、国際社会に、病床にいる両親への中共当局の嫌がらせを制止させるよう呼びかけた。

(記者・亦平、翻訳編集・金本)
この記事で述べられている見解は著者の意見であり、必ずしも大紀元の見解を反映するものではありません。