【大紀元日本9月24日】9月22日、自民党総裁選が幕を下ろした、予想通りに麻生氏はほかの立候補に大差をつけて自民党23代目の総裁になった。
麻生氏が当選挨拶に今回の当選は与えられた天命だと認識しているが、その思いはクリスチャンとして神からもらった啓示であるのか、それとも神道の教えから悟ったことであるかが知らないが、天命を信じるのが何よりだ。麻生氏が言った天命を見たらどうも麻生氏の視野が狭すぎるような気がする。自民党の政権政党の地位を守るのは天から与えられた使命だと麻生氏が認識している。
天命を果たすよりもまず天意を読み取れなければならない。天意を読み取るならまず現状をはっきりと見極めなければならない。吉田茂が数十年前に「日本人のエネルギーはとてつもないものだ」と言っていたが、この言葉が麻生氏に大いに影響しているようである。吉田茂は善良、勤勉、辛抱強いなどの大和民族の素質がよくわかっているが、戦後60年の間に勝利者の定めた説で行われてきたゆがんだ教育は吉田が予想だにもしなかったことで、世相の主流となっている利益至上主義などの影響もあいまって、3千年もの間、風雨の洗練を経て形成された大和魂の柱となっている正統の価値観が今になってほとんど失われている。魂の代わりに形式、結果と技術など物質的なものがより重要視されるようになっており、何もかも金銭的に評価するようになっている。このような状況のままでいくと三十年も経たずにこの民族は滅亡の危機に瀕するのではないか。ということで、日本社会に失われつつある大和民族の正統な価値観を取り戻し、日本を本来あるべき正しい道へ導くことこそ麻生氏の真天命かつ真の天意ではないか。天意を読み取れないと天命を果たすのはなおさら難しい。
自民党の政権政党の地位を保ってからはじめてそれらの使命を果たすことができると、麻生氏は考えているかもしれない。その考えては因果が逆になっているのではないか。大和民族固有の正統な価値観を保ち、利益至上主義のうねりに抵抗し、天意に従ってから天意の順応者が始めて天に認められ、自民党の政権政党の地位を維持することができるわけである。麻生氏よ、視野をひとつの政党に留めるな、大和民族の根本まで広げよう。
麻生氏が神を信じるのであるなら、話は簡単だ。現在はまさにイエスが言った末世時期であり、大審判がすでに忍び寄ってきている。何を審判するのだろうか。人間の心そのものだ。判決が下される前にすべての人間は試練を与えられるに違いない。神に定められた人間のあるべき価値観を持たなくなったら、淘汰される運命から逃れられない。末世時期にサタンが赤い龍に化けて世の中を乱すと黙示録にはっきりと書いている。数百年来、黙示録の研究者がこの赤い龍に注目しているが、それを解明するものがほとんどいない。「共産党について九つの論評」が世に出てから、人々は初めて中国共産党(中共)の真相を知るようになり、60年の平和時期に8千万中国人を異常死亡させ、5千年の文明から生まれた正統な価値観を完全に破壊し、基督教や仏教の正しい信仰を持つ人々への弾圧など、様々な「悪績」から、黙示録に書かれた末世の赤い龍を中共と見なすことは難しくない。
自民党総裁選の最中、過半数の票を固めた麻生氏に中共は丸め込む政策を打ち出した。まず李肇星・元外交部長を日本に派遣して麻生氏と30分間親善の会談をした。内容は定かではないが、目的は明らかである。李と同時に日本にやってきたのは中共の麻生対策ブレーン集団で、現在おそらく大使館に滞在しているはずだ。日本国内に親中勢力を集結して麻生氏の外交政策に影響を与えようとしている。中共にとって日本とアメリカは最後の助け舟となっている。これが、なぜ中共が靖国、教科書などの日本カードをずっと手放さず、形式的な 6カ国協議に積極的に協調者の役割を担っている真の原因である。
麻生氏のこれからの道はより険しくなるが、日本の伝統な価値観を堅持すれば恐れることはない。実は中共が儒教、仏教、キリスト教などの正統な信仰に脅えている。さもなければ、10年(文化大革命)をかけて、中国からこれらの信仰を根絶した必要性はなくなる。中共の圧力と誘惑に抵抗できるのはまさにこれらの正統な価値観である。従って、視野をより広くし、もしも単なる自民党の衆院選勝利に留めるならば、あらゆる機会に乗じて悪事を働く中共に利用されかねない。
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