中央に陳情する香港実業家、強制連行される

2008/06/14
更新: 2008/06/14

【大紀元日本6月14日】香港の「港商投資権益関注組」(注:中国で国内投資する香港の実業家の権益を守る組合」の組合員6人が6月9日、北京市の中南海(日本の永田町に相当)を訪れ、温家宝・総理に陳情書を提出しようと試みようとしたが、すぐに公安警察に強制連行された。

この組合員6人は皆1990年代に中国国内で投資した実業家。年齢は51歳から72歳、男性5人と女性1人。うち、4人は広東省で、1人は山西省で、1人は山東省で投資したが、地方政権の汚職幹部に、自分たちの投資が丸呑みされたと訴え、各方面に問題の解決を求めたが、取り合ってもらえないため、最高指導部への陳情に踏み切ったという。一行は「府右街派出所」に数時間身柄を拘束された後、釈放された。

去年9月にも、一行は同じ行動を起こし、胡錦濤・総書記と温家宝・総理との面会を要請したが、実現せずに公安当局に強制連行され、付近のホテルに勾留されていた。その後、中国当局は問題の解決を約束したため、一行は香港に帰った。

代表の陸偉萍さんは、「前回の陳情の際に、彼らは3ヶ月以内に答えを出すと約束したが、いまだに、解決の糸口が見つからない。しかも、この間に新たな事案も発生している。最初は公にしたくない組合員も、いま、立ち上がろうとしている。やはり各政府機構に訴えても効力がないためだ。問題を解決する唯一の手立ては、胡錦濤と温家宝に実際に会って直訴するしかない」と話した。

ラジオ自由アジア(RFA)がこの件について、去年、問題の解決を約束した「北京信訪局」の劉克強・司長に電話取材をした。同司長は、「問題は処理中」と答え、これ以上の説明を拒否した。

前述の香港実業家・陸偉萍さんは、「最高指導部は各地でこれほど多くの不正があるのを知っているはず…中央が有効かつ強制的な措置を講じないため、地方幹部の汚職がますます横行する」と嘆いた。

(翻訳・編集/叶子)
関連特集: 国際