【大紀元日本5月16日】四川省大地震が発生した12日前後、中国の多くの省・市でも異常気象が観測された。湖北省の多くの市・鎮では竜巻、暴雨、雹に見舞われ、地元の農業に深刻な被害をもたらした。また、山西省五台県は大地震の前日に大雪と霜に見舞われ、地震が発生した日の朝方には河北省森林公園で大雪となった。
大陸のメディアによると、湖北省荊門、天門、仙桃、襄樊、鐘祥など多くの都市は大型竜巻、暴雨、強い雹(ひょう)に見舞われ、それぞれ約20~30分続いた。一部の場所では、ピンポン玉の大きさの雹が降り、農作物に深刻な損失をもたらしたという。
*天門市で60年ぶりの雹
報道によると、湖北省天門氏岳口、彭市両地では30の村が雹に見舞われ、多くの家屋の屋根が倒壊し、直径30センチの樹木が根こそぎ倒れたという。
雹、竜巻に見舞われた19の村、3500ヘクタールの農地が深刻な被害を受け、強風で2万5千本の樹木が折れ、家屋42棟が倒壊、54棟が損害を受けた。経済損失額は約5億5000万円相当に上るという。
目撃者の楊山清さんによると、5月12日朝5時頃、強風に伴い指のつめと同じくらいの大きさの雹が一気に降り始め、道は雹で真っ白になったという。棉花の苗や油菜の種も瞬く間に叩き落されたという。竜巻に伴う雹は20数分間ほど続いた。
彭市鎮壇村の熊栄華さんは、生まれて60数年間、これほど大きい雹は見たことがないと語った。
*鐘祥市の6郷・鎮で突然の雹
12日、鐘祥市の洋梓、長寿、豊楽、東橋、九里、官庄湖の6郷鎮、特に恩施咸豊楽山鎮の龍坪村は強風に伴った雹に見舞われ、農作物は深刻な被害を受けたが、幸いに死傷者は出なかった。
一方、鐘祥市では、朝方に降った雹で76の村8万3千人が被害を受け、耕地1万8千ヘクタールが損害を受けた。その内、1万1千ヘクタールの農作物は全滅で収穫不能になったという。家屋は7棟が倒壊し、89棟に亀裂が入ったという。
また、午後5時ごろ、咸豊県高楽山鎮の龍坪村も雹に見舞われ、20数分の短い間に、14本の電柱が倒壊し、1482本の樹木が毀損され、4万3728軒の家屋が損害を受けた。また、作付面積は約2000ヘクタールの茶畑、水稲等の農作物の内、約1200ヘクタールは収穫不能で全滅した。
*襄樊市周辺:異常気象による被災者11万人、経済損失15億円
報道によると、11日の夜、襄樊市内および周辺の県・市の一部郷鎮も雹に見舞われたという。当日夜10時頃に、強風・暴雨に伴いバケツをひっくり返したような強い雹が降り出した。中心風速は7級に達し、一部の場所で降った雹は直径2センチ以上で、ピンポン玉と同じくらいの大きさだったという。強風・雹は約20分間続いた。
今回の異常気象による全市の被災人数は10万9千人、農作物作付面積は1万3千ヘクタールで、その内、収穫不能となった面積は約2600ヘクタール。被害による経済損失は14億7千万円で、農業への経済損失は14億7750万円に達した。
*仙桃市:4万1千人が被災
一方、12日午前6時ごろ、仙桃市三伏潭、胡場鎮で強風、直径4センチの雹に見舞われた。幸い死傷者は出なかった。
仙桃市民政局は、雹は20分間も降り続けたため、道路は一時真っ白になり、10センチ以上の雹が積もったことを明らかにした。両鎮18村は深刻な被害を受け、漢江沿岸の樹木すべてが折れ、家屋9棟が倒壊し、多数の家屋が損害を受けた。農作物の殆どが強風と雹で倒された。
関係者の統計によると、仙桃市の被災者は4万1千人、家屋の倒壊は19棟、家屋損害は83棟。被害を受けた農地面積は5600ヘクタールで、農作物の収穫不能面積は1800ヘクタール。1万1千株の樹木が折れた。
*山西省五台県で、大雪・霜
四川省大地震の発生とほぼ同じころ、山西省五台県では珍しく大雪および霜に見舞われた。5月中旬、五台県北部地区の農地では作物の芽が出ているときに、大雪に見舞われた。農地に降った雪は割りと早く解けたが、山間地区では白い雪がそのまま残った。
一方、5月12日夜、広範囲にわたり霜が降りた。特に如春鎮では、霜の被害が大きいとみられ、五台山が位置する台懐鎮が最も深刻だという。豆村鎮でも霜の被害が深刻で、今後の収穫に影響が出るとみられている。
地元の老人たちは、これまでに、この季節で雪を見みたことはなく、この季節にここまで寒くなったことはないと話し、この異常気象は何かが起こる前兆ではないかと嘆いた。
*河北省森林公園、5月に雪
中新ネットは河北省淶水県観光部門の発表を引用し、5月11日朝方に、県内の国家級重要観光名所の野三坂百草畔森林公園では、立夏後には珍しい大雪が降り、公園は一瞬銀の世界に変身したという。関係者によると、この時期に降雪するのは非常に珍しいという。
(翻訳/編集・余靜)
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