人権聖火リレー欧州:スウェーデン到着、党派超え議員ら応援

2007/10/13
更新: 2007/10/13

【大紀元日本10月13日】グローバル人権聖火リレーは現地時間10月8日午後17時、スウェーデン第二の都市ヨーテボリ市に到着した。1960-70年代に、ヨット競技メダリストのペレ・ペッテルソンさんが、同国の聖火ランナーを務めた。歓迎式典には、党派を超え与野党から議員が応援に駆けつけ、激励のメッセージを伝えた。芸術家と青少年スポーツ愛好者も参加した。

人権聖火歓迎式典では、穏健党のハンス・ローゼンベルグ国会議員(企業管理委員会理事)、国民党の議員セシリア・ウィグストローム国会議員(外交委員会主任)、中央党のエバ・セリン・リンドベルグ国会議員(工商委員会主任)、キリスト教民主党のレンナルト・サクレディユス国会議員(労働者委員会主任)、緑党の国会議員ペーテル・ラドベルグ氏とカーラ・ロペス氏、社会民主労働党の地方議員ロベルト・ハンマーストランド氏、左翼党のハンス・リンデ国会議員などが応援演説を行った。

歓迎式典に参加する議員たち(大紀元)

議員たちは、中国当局の独裁政権による自国民への様々な迫害を譴責し、国際オリンピック委員会に対し、次期オリンピック開催権を中国に与えたことを厳しく非難した。

ウイグストローム議員は、「オリンピックは中国で開催してはならない。そこで大規模な迫害が発生しているからである。欧州連合を含め民主国家の国々は、中国当局に圧力をかけ、人権状況の改善を求めるべきである」と発言した。

ローゼンベルグ議員は、「中国当局がオリンピックを主催したいならば、オリンピック精神に則ってやらなければならない。13億人の中国人には言論および思想の自由がない。スウェーデン政府も中国当局に明確に問題を提起すべきである」と述べた。

エルサルバドル生まれの緑党議員ロペス氏は取材に応じ、「私は独裁統治下で生まれ育った。人々は言論の自由もなく、互いに信用しない。私はこのような社会の隠された真相を知っている。独裁は諸悪の根源であり、健全な社会を構築するには、独裁体制を根底から排除するしかない」と語った。

緑党の国会議員ロペス氏(右1)は市内での聖火リレーに参加した(大紀元)

ラドベルグ議員は、人権聖火リレーを高く評価し、「わが国の政府と国民はもっと中国の人権状況に関心を示さなくてはならない」と述べた。

人権聖火が同国に到着する前、ロペス議員が起草し、各党派の多くの議員が署名した動議案「オリンピック前に、中国人民の人権活動を支援する」が、国会に提出された。スウェーデン政府に対し、生きた人からの臓器強制摘出問題や、中国当局に異論を示す記者や、人権弁護士への迫害問題に関心を示すよう求めるほか、欧州連合のその他の国と連携し、オリンピックの開催をきっかけに中国当局に圧力をかけ、中国の民主化や人権活動を支援することなどを要請した。

また、「スウェーデン政府はいつ、中国当局への沈黙を打ち破るのか」と題する動議案も国会に提出され、死刑の廃止や、宗教信仰者および政権異議者への弾圧の停止、良心の囚人の釈放(注)などを中国当局に強く求めることを要請した。緑党のラドベルグ議員らが、この動議案の発起人となった。

同国の聖火ランナーを務めるのは、1960-70年代に、オリンピックのヨット競技のメダルを2度獲得したペッテルソン元選手(65歳)。同氏は、「以前、私はあまり政治に関心がなかったが、中国で進行中の人権迫害の実態を知って、この機会を介し、中国当局に影響を与え、中国人民を助け、彼らに民主と人権を享有させたい」と話した。

同国の聖火ランナーを務めるペッテルソン元選手(中央)(大紀元)

また、多くの芸術家や地元のスポーツチームも聖火歓迎式典に参加した。画家のランドベルグさんと、彫刻家のコイフさんは今回の聖火活動のために、入場無料の展示会を開く予定。「我々の展示作品は、言論と信仰の自由を強調している」と、両氏は語った。

アイスホッケー青少年女子チームも市内での聖火リレーに参加した (大紀元)

応援ソングを歌う市民バンド(大紀元)

ヨーテボリ国際協会代表は、「中国の人権迫害は確かに深刻である」と述べ、北京五輪を前に、より多くの真相を把握するため、中国問題のシンポジウムなどを召集する予定だという。

グローバル人権聖火リレーは10月13日、ノルウェーの首都オスロ市に、14日はスウェーデンの首都ストックホルムに到着する予定。

応援参加する市民(大紀元)

(記者・石芳、翻訳・編集/叶子)