【大紀元日本8月13日】欧州議会副議長のエドワード・マックミラン・スコット氏(イギリス保守党出身)は先週、イギリスブラウン首相に書簡を提出し、中国で発生し続けている人権侵害に対して、2008年北京五輪をボイコットする議題を欧州連合で討論するよう求めた。スコット議長は同時に、北京五輪ボイコットのウェブサイト(www.boycottbeijing.eu.)を設立し、欧州全土より北京五輪ボイコットに対する意見を集めている。
書簡を提出した9日午後、スコット氏は本紙の取材に応じ、ブラウン首相にEU24ヶ国の中、北京五輪ボイコット運動ついて議論するよう要求したという。「この一週間、アムネスティー、ヒューマン・ライツ・ウオッチ、国境なし記者団など次々と発表したように、中国の人権状況は少しも改善されておらず更に悪化される一方だ。オリンピックの精神はヒューマニティに基づくものだが、北京政権にはまったく人権意識がないため、北京五輪をボイコットする必要性を検討すべきである。今日の中国は80年代の共産主義国家ソビエトよりも状況は深刻。このような状況に対して、個人的に北京五輪をボイコットするのは唯一の答えだと思う」と氏は言った。
スコット副議長の事務所はその前日、EUに北京五輪ボイコットを議論する要求のニュース・リリースを公表した。
ニュース・リリースによると、スコット副議長は2006年に中国を訪問した後、北京五輪ボイコットの議題を始めて提出したという。以前、中国の良心犯(政治或いは宗教の信仰や特定の民族に対し、暴力で抵抗せずに拘禁されている人々)と面会したのち、良心犯を含む副議長と面会した人々が逮捕・監禁され、さらに拷問を強いられる可能性が高いことから、中国の信教の自由改善のために独自の宣伝活動を展開した。
ニュース・リリースによると、中共上層部に法輪功(Falun Gong=ファールンゴン)団体への迫害停止を呼びかけたため罪に問われた中国の著名な弁護士・高智晟氏は、「スコット副議長は、自らが中国で法輪功学習者と面会し、公衆およびメディアに対して彼らが迫害されている事実を初めて明らかにした西側国家ベテラン政治家である」と語ったという。
「持続的に出て来る証拠からみて、中国では迫害が存在しており、大量虐殺の迫害まで存在している。今後も中国を回避し続けることについて、文明世界は真剣に考え直さなければならない」「私は、西側の政治家たちが本当に真剣に、この問題について考えて欲しい。中国当局に五輪の開催を許すことは人類道徳価値に合致するのかどうか。不当な行政権力に抗議する中国人民を制圧し続けている中国当局に五輪を開催させることは道徳倫理からみて正しいことなのか」とスコット氏は指摘した。
アムネスティー・インターナショナルを含む非政府組織(NGO)はこのほど、中国の人権侵害は北京五輪のカウントダウンに影響を与えると指摘した。スコット副議長は近く、アムネスティー・インターナショナルに対して、個人的活動で圧力をかけた事例を提出する予定という。
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