中国:780万人が統合失調症、精神病の社会負担がトップに

2007/06/23
更新: 2007/06/23

中国は経済発展に伴い、社会競争の激化および家庭構造の変化、それに生活のリズムが早くなるに連れて、中国人が直面するストレスはますます大きくなっているという。新華社によると、中国で統合失調症に罹った人は、全人口の0・655%にあたる約780万人が統合失調症患者であり、精神病による社会負担は、あらゆる疾病の中でトップになっていることがわかった。

今回の調査は、中華医学会精神病分会が主催し、西安楊森製薬有限公司が協賛した。調査結果によると、患者の約30%が薬物依存症にかかり、約30%が服薬で副作用を懸念するため、薬の服用を中止。また、患者の20%は、治療が不本意であるため、服薬をやめたという。

中華医学会精神病分会の周東豊・主任委員は、精神疾病における社会負担はすでに心臓・血管、呼吸系および悪性腫瘍などの疾病を追い越し、中国疾病総負担のトップに躍り出たことを明らかにした。周氏は、統合失調症を慢性疾病として、発作の都度、患者の認知機能が損害され、社会における機能を低下させる一方、家族にとって、さらなる経済負担およびストレスがもたらされると分析し、さらに、社会にとって、医療および社会資源の消耗をもたらすと指摘した。

周氏は、統合失調症の再発を有効的に予防が急務であると強調する一方で、患者が治療に対して不服従であることが、再発および再入院の主要な原因であると指摘した。