メーデー、港湾作業員400人ストライキ

2007/05/04
更新: 2007/05/04

【大紀元日本5月4日】深圳赤湾コンテナ専用埠頭の数百人作業員は5月1日メーデーの午前零時より、未払いの残業代と賃金の改善を求めるストライキを行った。企業側関係部門は作業員たちとの交渉を試みたが、不成立に終わった。

今回のストライキには、深圳コンテナ専用埠頭に勤務する作業員約400人が参加し、企業側に賃上げおよび残業代の支払いを求めた。地元当局は警察車両20数台のと警察官数十人を動員し、現場で待機し警戒した。

一方、ストライキ発生後、深圳の李銘・副市長は市の労働保障局、交通局、労働組合および公安局など各政府機関の責任者と共に現場に駆けつけ、作業員の合理的な要求に対応するよう企業側に要請した。交渉の末、企業側は作業員の賃金と労働条件の改善を約束する代わりに、作業員たちに作業を再開するよう求めた。しかし、作業員たちは企業側の態度に誠意が足りず、承諾に対して不信任とし、作業の再開を断った。

作業員によると、工賃は時間給ではなく、件数によって支払われることから、作業できない悪天候の場合、作業員は報酬を受け取ることができないという。また、企業側に与えられる仕事量は、作業員たちが十数時間働いてから、ようやく分かるという。さらに、ここで働いている作業員の大部分は、月に1~2日しか休むことができないにも拘わらず、企業側は労働法により、時間外勤務の支払いは行っていないと訴えた。

情報筋によると、今回のストライキで、コンテナ貨物数万個の積み下ろし作業に影響したと予想される。一方、先月初旬、香港企業の深圳塩田港現場においても、コンテナ貨物作業作業員数百人のストライキが発生したという。

香港政治評論家の蔡詠梅氏は、中国は社会主義国家と唱えているが、労働階級は社会主義制度下では、本来、十分な権益を享受すべきなのに、中国の労働者たちは社会の弱小集団に陥っており、まったく皮肉的な現状であると指摘した。

蔡氏は、「中国は世界の工場と言われているが、正確に言うと、労働者を搾取している血と汗の工場だ。資本主義が労働者を搾取しているというマルクスの非難に完全に符合するのだ。今日の中国の富は実質上、大勢の労働者に対する搾取の基に築かれたようなものだ」と非難した。