米政府、中国の生物化学兵器開発を懸念

2006/09/19
更新: 2006/09/19

【大紀元日本9月19日】情報筋によると、米政府はこのほど中国による精密生物化学兵器の開発疑惑を抱き、中国の大量破壊兵器禁止に関する防止条約の不履行を懸念しているという。

中央社の報道によると、武器管制を遵守および大量破壊兵器不拡散協議を評価・確認する事務担当の国務省副長官デサト氏は、「我々は、一部の中国企業による破壊兵器の継続拡散行為に失望し、中国共産党(中共)政権が破壊兵器不拡散承諾に対する義務の履行に強く関心を寄せている」と懸念を明らかにした。

デサト氏は米議会で開かれた米中経済安全監督委員会の公聴会で、中共政権が生物兵器に関与する行為は国際法に違反していると指摘した。同氏は、「我々は、中共当局が現在行っている二重用途科学技術の研究活動に注目している。なぜなら、これらの活動から、中共当局は精密生物兵器および化学兵器を研究開発中である兆候が示されているからだ」と分析し、二重用途科学技術とは敵対に対する攻撃、平和的用途または、両者に使用できる科学技術を意味すると指摘した。

デサト氏は、中共政権が1984年に生物兵器禁止条約に調印する前に、攻撃性生物兵器計画を講じていたことに言及した。同氏は、中共当局が生物兵器禁止条約および化学兵器禁止条約の署名国であるとし、輸出規制物品や科学技術が、中国企業により「懸念される国々」へ移転される行為を危惧した。

国際安全事務を主管する国防省次官補のロドマン氏は、ワシントン側はこれまでに中共当局がイランに対して、大量の伝統的兵器移転の他、弾道ミサイル、核および化学兵器計画の協力に強い関心を寄せていたことを明らかにした。また同氏は、中共当局がイランおよび北朝鮮などの国々に対して、大量破壊兵器を拡散し続けることこそが、それぞれの地区を不安定にさせた原因の1つであると指摘した。

関連特集: