【大紀元日本5月18日】本年第1号の台風「真珠」が広東省を直撃した。過去に比べて、台風の発生時期が非常に早いことが特徴であり、その上、勢力が強く、進行ルートも奇怪なたどり方である。台風「真珠」は南海に突入してから、いきなり直角に方向を変え、香港を通り越し広東省へ直進した。気象専門家は、「台風が急転回することは稀であり、予報は極めて困難である」と語った。
また、今回の台風は勢力が強く、影響範囲が広いことも特徴であるとみられる。中国のメディアによると、中心最大風速は時速20から25メートルで北東へ移動しており、広東省恵東から福建省アモイあたりを上陸する見込み。
「真珠」は、風の勢いが猛烈であることから、強風の範囲は広いと予測される。また、直接上陸することで、広東省沿岸地区ではすでに警報を発令し、住民32万人を避難させたという。一方、福建省も30数万人が緊急避難をしたという。
2006年5月17日、台風「真珠」は広東省に上陸し、村民が避難(GettyImages)
BBCの報道によると、深センおよびマカオは16日に、2号および3号の警報を発令した。これからの数日間に、10ないし12級の暴風が予想されるため、当局は深セン、珠海、汕頭、恵州、順徳等20の市・県を含む広州市周辺地区に対して、台風警報を発令した。
また、広州の小中学校および幼稚園の授業は中止することを前提に、海南海口から広州および北海の運航は欠航となった。粤海鉄路の一部列車の運転も見合わせた。広州白雲空港も閉鎖する準備を行っているという。16日の午後より、台風の影響でアモイ、汕頭の8の運航はすべて欠航し、北京、成都、済南、洛陽等への運航も遅延やキャンセルになっている。
17日午後、台風「真珠」の影響で汕頭城区はいきなり水浸しになった。地勢の低い場所の民家は浸水が発生し、雨で道路が寸断され、交通が麻痺した状態という。汕頭では、今回の台風はこの60年で稀に見る大型台風であるという。
また、香港の一部の学校は17日休校した。香港および中国との客船も欠航となり、一部の航空便影響が出ているという。
台湾当局は17日早朝、海上および陸上の台風警報を発令したという。台湾のメディアは、暴風圏は台湾に近いため、台湾西部は深刻な影響を受けると懸念している。
一方、台風「真珠」は5月11日にフィリピンの一部地区を通過し、死者37人、行方不明者13人の災難をもたらした。また、家屋3500戸が破壊され、4万2000人が自宅から避難、落ち着く場所がなくなった。フィリピン国内では60以上の航空便並びに連絡船も欠航となった、旅客14万人が一時、空港および港に閉じ込められた。また、今回の台風はフィリピンに7160万ペソ(約1億5千万円)の農業被害および2700万ペソの基本建設損失をもたらしたとい
台風「真珠」の影響で、貨物船が高雄付近で座礁(AFP/GettyImages)
台風「真珠」の影響で、大雨に襲われた台北新店(AFP/GettyImages)
台風「真珠」に襲われ、倒壊した家屋(AFP/Getty Images)
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