プーチン大統領、対独勝戦記念日に国内過激派を譴責

2006/05/11
更新: 2006/05/11

 【大紀元日本5月11日】ロシアのプーチン大統領は、対独勝戦記念日にあたる9日の閲兵式で、国内のネオナチと右翼過激派に警告を与える演説を行った。演説の中で「(人種偏見は)世界を滅亡へと導き、ロシアは看過できない」と宣言、外国人への一連の襲撃は、生命に関わる深刻なものであると指摘した。BBCが伝えた。

 5月上旬にアムネスティーが発表した報告では、ロシア国内の人種差別主義者による襲撃事件は「抑制困難」になっており、2005年中には少なくとも28人が殺害されたと指摘、一連の事件では特にロシア東北部の都市・ペテルスブルグで活動が盛んであるという。

 外国人襲撃事案の具体事例として、2004年2月にタジク人少年(18)が刺殺、2004年10月にはベトナム人学生(20)がスキンヘッドの集団20人により刺殺、2006年4月にはセネガル人学生がナイトクラブ前で銃殺されている。

 ロシア大統領が演説する9日は、旧ソ連が第二次世界大戦末期の1945年にナチスドイツに勝利した記念として退役軍人らに祝賀スピーチをするもので、「赤の広場」で軍事パレードを観閲して行われる。