中国瀋陽でアンモニアガス爆発、数百人が緊急避難

2005/07/13
更新: 2005/07/13

【大紀元日本7月13日】7月10日午後9時ごろ、瀋陽市の輝山農業先端技術開発区にある遼寧孚興食品有限公司の工場で約1トンのアンモニアガスが漏れ、爆発事故が起こった。数百人が緊急避難し、けが人も多数出たもよう。工場の建物は爆発の衝撃で半壊したという。

地元夕刊新聞「遼瀋晩報」によると、事故直前、現場に隣接する清涼飲料食品メーカーの工場で、化学肥料のような強い刺激臭が漂っていた。そのため、従業員たちが避難し始めたが、その直後に大きな爆発が発生したという。

事故現場の工場では、3階建ての建物の窓ガラスが全部割れており、1階の通路は暗く褐色の汚水に浸されていた。記者は現場の取材を申し込んだが、工場入り口のガードマンに拒否され、「昨晩、ここでは、アンモニアガス爆発はなかった。窓ガラスは前から割れていた」と告げられた。

工場に出入りしている若者に取材したが、「知らない」「私に聞かないで」としか答えない。

調べによると、瀋陽市第一人民病院には、当日午後11時、事故のけが人5人が運ばれた。当初は意識不明で、呼吸困難に陥り、痙攣を起こしていたが、その後1人は回復し、ほかの4人は、引き続き救急室で救命治療を受けているという。被害者は皆事故現場の工場に勤める20歳前後の女性。

警察病院には、爆発事故の重症患者1人が運ばれた。顔や両目、両足に皮膚面に水泡ができる程度のやけどを負った。

その後の調査で、バルブから約1トンのアンモニアガスが漏れ出し、爆発を引き起こしたとが明らかとなった。

7月4日にも、上海で4トントラックに積んであった液体アンモニアが突然爆発し、現場付近の数百棟の団地住宅が侵蝕され、百人あまりがアンモニア中毒で病院に運ばれた。そのうちの3人は、依然として重体である。事故現場から5メートル離れた樹の葉は、30分で黄色に変色した。

また、6月22日、四川省重慶市開県の宏展食品公司で、やはり同様のアンモニア爆発事故が発生、数万人が緊急避難する騒ぎとなった。