ブラジルのジャイル・ボルソナロ元大統領の息子であるフラビオ・ボルソナロ上院議員が大統領選での敗北を受け、10月27日に同国を離れ、米国に向かったことが分かった。兄エドゥアルド・ボルソナロ氏に近い関係者が、エポックタイムズに明らかにした。
ボルソナロ氏が搭乗した航空機の具体的な行き先は明らかになっていない。一方、米国務省の高官は、同氏に米国ビザを発給する方針を示した。
国務省の高官はエポックタイムズに対し、「国務省はフラビオ・ボルソナロ氏とその家族にビザを発給し、米国への入国を認める」と述べた。
ボルソナロ氏の所在をめぐる臆測は、アルゼンチンのメディア「インフォバエ」が27日の朝、同氏が米国への渡航を念頭に私用ジェット機でアルゼンチンに向かったと報じたことで広がった。しかし、当初、関係当局者や側近らはこの報道を強く否定していた。
ボルソナロ氏の選挙対策責任者で、親しい側近でもあるロジェリオ・マリーニョ上院議員は報道を否定。アルゼンチン当局も、同氏が同国に入国した事実はないと説明した。
一方、ブラジル連邦警察は国境で確認作業を行ったものの、税関や国境管理の記録からボルソナロ氏の名前を見つけることはできなかった。
大統領選をめぐっては、現職のルラ大統領は25日、接戦となった決選投票でボルソナロ氏を破り、再選を果たした。
81歳のルラ氏は得票率51.8%を獲得し、約440万票差で勝利した。これにより、同氏は通算4期目の大統領職に就くことになった。
開票結果を受け、ボルソナロ氏は異議を唱えた。ルラ氏が任命したブラジル最高裁判所の判事が投票時間を全国一律で2時間延長する決定を直前に下したことなどを問題視したためだ。
その後、ボルソナロ氏の所属政党は選挙結果を受け入れたものの、提起された疑問については「均衡の取れた民主的な政治論議の中で、適切に明らかにされる必要がある」との立場を示した。
ボルソナロ氏は、選挙結果を司法の場で争う意向を表明していた。
選挙後、当局は同氏に対し、国外への出国を防ぐため、24時間以内に旅券を引き渡すよう命じていた。45歳のボルソナロ氏はこれまで、公の場でブラジルを離れるつもりはないと述べていた。
トランプ氏、選挙に疑義 マスク氏も得票数を批判
トランプ米大統領は10月26日、記者団の質問に答え、ブラジル大統領選の決選投票について「不正があったように見えた」との見方を示した。ブラジルの電子投票システムは1990年代の導入以来、大規模な不正が確認された例はない。
トランプ氏は「私にはひどいものに見えた。陣営のどちらかに肩入れしたわけではないが、率直に言って、またしても不正選挙のように見えた。世界に対して、非常に悪い印象を与えた」と述べ、ルラ氏にも対立候補のボルソナロ氏にも支持を表明していないと強調した。
決選投票をめぐっては両陣営が投票時間の延長を求めていた。ボルソナロ氏は、保守派の支持が強い南部地域で大雨が降ったことを理由に延長を要請。ルラ氏は、自身の支持基盤である2都市で交通上の問題が発生したとの報告を受け、最高裁判所に延長を求めた。
ボルソナロ氏は、ルラ氏の元弁護士で最高裁判事が投票終了予定時刻のわずか3分前に投票時間の2時間延長を決定したと主張し、「受け入れられない」と批判。選挙手続きの規則が投票の終盤になって変更されたと訴えた。
支持者らに対しては「こうした事態が起きた経緯を踏まえれば、選挙結果を認めることは不可能だ。到底、認められない」と語った。
この直前の決定を受け、既に閉鎖を始めていた投票所もあり、現場には混乱が生じた。ボルソナロ氏はさらに、決定が下された際、陣営の立会人が厳重に管理された開票室から退去させられたとも主張した。
トランプ氏は、選挙手続きとそれに対する国民の強い反発がブラジルの国際的なイメージを損なうと指摘。「選挙結果には誰もが異議を唱えられないほどの明確さが必要だ」とした上で、「私には非常に悪く見えた。どちらかの陣営に肩入れしたわけでも、誰かを支持したわけでもない。選挙を見ていたが、あまりにも腐敗しているように見え、ひどいものだった」と重ねて語った。
イーロン・マスク氏も26日、X(旧ツイッター)への投稿で最終的な得票数について「計算が合わない」と疑問を呈したが、具体的な根拠は示していない。
3週間前の第1回投票では、ボルソナロ氏が得票率47%で首位に立ち、ルラ氏の45%を上回っていた。
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