中国籍の男3人が、富山県富山市の住宅街で現金約200万円を強奪した。この金は、被害を訴えた男が別の特殊詐欺事件で「受け子」としてだまし取ったものだった。警察は、犯罪組織内部で別の犯罪者から金品を奪う、いわゆる「黒吃黒(犯罪者同士の奪い合い)」や、犯罪組織内での分け前を巡る争いだった可能性を調べている。複数のメディアが報じた。
8月16日午後1時20分ごろ、富山県富山市芝園町の住宅街で、50代の男が1人で歩いていた。覆面や帽子を身に着けた男3人が付近をうろつき、携帯電話で連絡を取り合った後、男を背後から襲い、顔を殴って、リュックサックに入っていた現金約200万円を奪った。その際、別の男性が車で現場を通りかかり、3人は直ちに逃走した。
警察は、3人がレンタカーで逃走したことを突き止め、同日、長野県松本市で緊急逮捕した。逮捕されたのは、東京都板橋区在住で職業不詳の張春宇容疑者(21)、住所・職業不詳の陳輝容疑者(44)中国籍を自称する東京都板橋区在住の学生、欧澤興容疑者(20)だ。
偶然から別の事件が発覚
警察の捜査で、被害を訴えていた58歳の村田光一容疑者は、兵庫県神戸市在住の無職で、別の特殊詐欺事件に「受け子」として関与した疑いがあることが分かった。
警察によると、村田容疑者はほかの人物と共謀し、貴金属取引会社の社員を装って、富山県へ帰省していた70代の女性から現金200万円と、金塊をだまし取った疑いがある。村田容疑者は詐欺を実行して現金などを受け取った直後、前述の中国籍の男3人に襲われ、現金200万円を奪われた。
村田容疑者は容疑を認め、詐欺の疑いで逮捕された。
警察は、中国籍の男らが、詐欺事件の容疑者が多額の現金を持ち歩く時間と場所を正確に把握していたとみられることから、双方が「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」に所属していた可能性も排除していない。トクリュウは、日本でみられる新たな形態の固定的な組織を持たない犯罪グループで、構成員の多くは互いに面識がなく、SNSや求人サイト、暗号化通信アプリを通じて緩やかにつながっている。
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