中国の手抜き工事は、今や世界に悪名高い。
ところが、そんな建物でもなぜか各種検査をクリアし、「合格」のお墨付きを得ている。
そこで中国のネットで皮肉を込めて語られるのが、「自然災害こそ最高の検査員」という言葉だ。
台風も豪雨も地震も、賄賂は受け取らず、手加減もしない。普段はいくら立派に取り繕っていても、自然災害という「最高の検査員」を前にすれば、化けの皮は剥がれる。
今回、その容赦ない「検査員」に捕まったのは、浙江省寧波市にある築わずか2年ほどのマンションだった。
8月9日、台風13号が浙江省に上陸。強風と大雨に見舞われるなか、寧波市杭州湾新区の住宅団地「梔海苑」で、高層マンションの外壁が大きく剥がれ落ちた。
ネットに投稿された映像では、外壁が1階付近から10階付近まで縦にごっそり剥がれ、その下の灰色の壁がむき出しになっている。まるで建物の表面を巨大な手で一気に引き剥がしたような光景だ。
外壁の一部は道路に落下したが、幸い人的被害は伝えられていない。現場では現在も安全確保のための対応が続いている。
梔海苑は高層住宅11棟、約1200戸からなる住宅団地で、引き渡しからまだわずか2年ほどしか経っていない。そのためネットでは、建物の品質を疑う声が相次いだ。
中国では、粗悪な材料や手抜き工事で造られた建物を、豆腐を作った後に残る、もろい「おから」になぞらえて「豆腐渣工程(おから工事)」と呼ぶ。
最近、中国東部の沿岸部には複数の台風が相次いで上陸し、各地で高層住宅の外壁が大きく剥がれ、むき出しになった壁や、外壁材が高所から落下する様子が相次いで撮影されている。
こうした建物の品質問題は、実際に人命も奪っている。
8月3日には四川省楽山市の住宅団地で外壁タイルが落下し、エレベーター修理作業員を直撃して死亡させた。
7月には湖北省鄂州市で、強風の中、窓を閉めようとした一家3人が、窓が枠ごと外れた直後に建物から転落し、死亡する事故も報じられている。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。