未来の旅客機は、私たちが見慣れた姿とは大きく異なるものになるかもしれない。米航空宇宙スタートアップ企業のJetZeroはこのほど、開発中の次世代旅客機「Z4」を公開した。爆撃機を思わせる独特の外観を採用し、燃料消費を大幅に抑えるとともに、客室空間の拡大を実現する。
さらに、すべての座席に専用の頭上手荷物収納スペースを設ける一方、従来の旅客機では当たり前だった客室側面の窓を廃した点も大きな特徴だ。
Z4は、機体と主翼を一体化した「ブレンデッド・ウィング・ボディ(翼胴一体)」設計を採用している。従来機よりも幅広く平たい機体形状となり、近未来的な外観を備えるだけでなく、空気抵抗の低減と揚力の向上を両立し、飛行効率の大幅な改善を図る。
JetZeroによると、初号機は最大250人の乗客を収容可能で、同規模の従来型旅客機と比べて燃費性能を最大50%向上させる見込みだ。客室には4本の通路を設け、座席周辺の空間にも余裕を持たせる設計となる。
さらに、各乗客に専用の頭上収納スペースを確保し、収納場所の不足を巡る混雑の解消も目指す。
一方で、Z4は従来の側面窓を完全に廃止し、天窓や電子ディスプレーで外部映像を映し出す方式を採用する。このため、閉塞感をいかに軽減するかに加え、緊急時の迅速な避難経路をどのように確保するかが、実用化に向けた重要な課題となる。

JetZeroはすでに米軍から開発資金の支援を受けているほか、米輸出入銀行から最大30億ドルの融資枠の提供についても確約を得ている。
初号機は2027年に初飛行を実施する予定で、順調に開発が進めば2030年にも商業運航を開始する見通しだ。
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