「中国の靴の都」と呼ばれる福建省晋江市。世界の運動靴の約5足に1足をここで生産しているという。その靴工場の一つで7月9日、大規模な火災が発生した。
火災当時、工場内には239人がいたとされる。当局は死者を28人と発表したが、「実際の犠牲者はもっと多いのではないか」との声も少なくない。工場の責任者は警察に拘束され、ネット上では消防設備や避難体制の不備に加え、消防当局の監督が形骸化していたのではないかとの批判も相次いでいる。
さらに、この工場の実態も次々と明らかになった。従業員は1千人以上いるとする一方、会社を通じて年金や医療、労災などの社会保険に加入していたのは、わずか12人だけだった。
現地では、この工場に限らず、多くの靴工場で正式な雇用契約を結んでもらえない従業員が、1日13~14時間の長時間労働を強いられているという。年金や医療、労災などの社会保険にも入れてもらえず、身分証を会社に預けさせられたり、賃金が半年ごとの支払いだったりするケースもあるという。
この工場では、日本向けを含む輸出用の靴を生産していた。ネット上では「事故が起きるたびに調査すると言うだけで何も変わらない」といった批判が相次いでいる。
同じ晋江市では2020年にも、可燃物の放置や避難通路の封鎖が原因とする工場火災で8人が死亡している。
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