クアッド外相会合 実践的協力の推進で一致 「進化したFOIP」を共有

2026/05/27
更新: 2026/05/27

茂木外務大臣はインドを訪問し、日本、米国、オーストラリア、インドの4か国による日米豪印(QUAD)外相会合に出席した。

今回の枠組みで焦点となったのは、高市首相が先般発表した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)の進化」の共有である。茂木大臣は、各国の自律性と強靱性を強化する重要性を強調した。この理念は、今回の外相共同声明にも明記された。日米豪印は、地域各国がより安心でき、かつ恩恵を受けられる具体的な選択肢を提供する実践的な場へと変化を進めている。

会合では、実践的協力の具体的な成果として、外相共同声明、ファクトシート、インド太平洋エネルギー安全保障に関する日米豪印声明、重要鉱物イニシアティブの枠組みの4文書が取りまとめられた。

新たに立ち上げられた「エネルギー安全保障イニシアティブ」は、イラン情勢などがインド太平洋地域のエネルギー供給に及ぼす影響を見据えた取り組みである。日本の「パワー・アジア」構想との連携も視野に入れている。

また、「重要鉱物イニシアティブ枠組み」は、特定の国による重要鉱物の輸出規制に対する深刻な懸念を背景に、サプライチェーンの強靱化という課題に対応する枠組みとなる。

安全保障面では、東シナ海や南シナ海における力や威圧による一方的な現状変更の試みに強く反対することで4か国が一致した。北朝鮮問題をめぐっては、核・ミサイル・拉致問題について議論したほか、中東情勢についても意見を交わした。

茂木大臣は、個別に行われた二国間会談でも協議を行った。米国のルビオ国務長官との会談では、トランプ大統領の訪中直後というタイミングを踏まえ、中国をめぐる諸課題について意見交換した。両氏は、台湾海峡の平和と安定の重要性を改めて確認した。

インドのジャイシャンカル外相との会談では、「日印共同ビジョン」に基づき、安全保障、経済、人的交流を強化することで一致した。人口や市場、デジタル技術を持つインドと、独自のノウハウや技術を持つ日本との間で、半導体などの経済安全保障分野における協力関係を構築していく方針が示された。

今後、日米豪印4か国は、あり得べきQUAD首脳会合の開催に向けた環境整備を進め、日印の二国間関係では、シャトル外交の一環として高市首相のインド訪問に向けた調整が行われる見通し。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます