浙江省温州(おんしゅう)市で、高収入求人を使い、若い女性を美容整形ローンへ誘導する事件が発覚した。被害女性は60人以上、被害額は約5200万円にのぼる。
男らは求人サイトに「月給1万元以上(約22万円)」「寮完備」「簡単に稼げる」などの好条件を掲載し、中国式の接客カラオケ店のスタッフや、店の「顔」となる受付女性などの名目で若い女性を募集していた。
面接に来た女性には、「その顔では稼げない」「美容整形すれば人気が出る」などと外見への不安をあおったうえで、「整形後すぐ働ける」「高収入だからローンも簡単に返せる」などと説明し、美容クリニックへ誘導していたという。
さらに、クリニックでは相談員が顔の「欠点」を次々指摘し、「もっと稼げる顔になれる」と説得。整形内容は、借りられるローンの額に合わせて決められていた。ローン契約はその場で進め、グループ側が最初の支払いを立て替えて安心させる手口も使っていた。
しかし整形後、約束した仕事はなかった。被害女性たちは高額な借金だけでなく、整形後の不調にも苦しんでいる。被害に気づいた女性たちが連絡を取ろうとした時には、男らとは連絡がつかなくなっていた。
中国メディアによると、主犯格には罰金付きの懲役10年、共犯には執行猶予付き判決が下された。美容クリニック関係者の処分も進めている。
中国ネット上では、「就職難につけ込むやり方が悪質すぎる」と怒りの声が広がり、「刑が軽すぎる」と判決への不満も噴出している。
中国では景気悪化による若者の就職難が深刻化している。近年は「高収入求人」をエサにしたトラブルが相次ぎ、今回のような整形ローン勧誘のほか、「研修費」「制服代」「寮費」などを先に払わせた後、会社と連絡が取れなくなる手口も問題になっている。また、「海外で高収入」と誘い出し、特殊詐欺拠点へ送り込む事件も相次いでいる。
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