中共軍幹部が旧正月でも外出や規制控える 慎重な動き目立つ=情報筋

2026/02/20
更新: 2026/02/20

中国共産党(中共)中央軍事委員会の権力交代をめぐり、旧正月前後にかけて例年とは異なった雰囲気を見せている。複数の情報筋が明らかにしたところによると、今年の旧正月期間中、軍内の各級将官の多くが帰省を見送り、北京に滞在する将官らも外出を控えるなど、全体として慎重な動きが目立ったという。

中国・北京の装甲兵関連施設に居住するという劉さんは、大紀元の取材に対し「軍委の指導部は全員が北京にとどまり、外出していないと聞いている」と語った。また、習近平および副主席の張升民についても、旧正月期間中に公の外出日程は確認していないと述べた。

「中共軍委に不安広がり 粛清の標的となることを警戒」

中共の官製メディアの新華社によると、習近平は10日に北京市内の龍福寺商業区を訪問し、年末年始の市場の状況などを視察した。翌11日には、ビデオ形式で軍全体の戦備当直および任務遂行状況を点検した。

習近平は旧正月前に2日連続で公務に出席した後、約10日間にわたり新たな日程公表していない。

軍関係者に近い徐さんは、「今年の旧正月前後、軍内の複数の階層で様子見の空気が広がっている。例年とは明らかに違う」と指摘する。

徐さんによれば、「各級将官は粛清の対象になることを恐れ、行動を控えめにしている。遠出を避け、親族訪問や帰省も見送るケースが目立つ。買い物も妻に任せる者がいる」といい、全体として慎重な姿勢が強まっているという。

また、多くの軍将官が駐屯地にとどまり、現場部隊の兵士とともに年を越した。対外的な活動や私的な予定は圧縮され、祝賀行事も簡素化された。

各戦区での「集団年越し」 例年にない傾向

徐さんは「例年は将官が帰省や私的活動を行うことも少なくなかったが、今年は明らかに自粛している」と述べる。各戦区の基地では、団長や営長が主導して餃子作りや春聯貼り、慰問イベントなどを実施したものの、「祝賀ムードは例年より乏しく、上層部からの予算も減ったと聞く」という。

徐さんは、戦区レベルでの「集団年越し」は軍内の緊張が高まった時期に見られる傾向だと指摘。「現場部隊から戦区まで、全体に動きを小さくしている」と語った。

朱日和演習停止か 背景に上層部人事の影響か

軍事情勢に詳しい王さんは、張又侠および劉振立が調査を受けているとの関連する噂は、すでに約2か月前から軍内部で広まっていたと述べた。

内モンゴル自治区に所在する朱日和(しゅじつわ)訓練基地では、一時期約1か月間にわたり演習・訓練を停止したとの情報もある。理由は明らかになっていない。

朱日和訓練基地は、中国軍にとって重要な合同戦術訓練拠点であり、大規模な実動対抗演習を担ってきた。

王さんは「重大な演習は軍委弁公庁への届け出や上層の承認が必要だ。もし軍委レベルで人事変動があれば、下部は慎重にならざるを得ない」と述べ、演習のペースの変化が上層の動きと無関係とは言い切れないとの見方を示した。

分析 相次ぐ将官失脚 指揮系統に影響も

中国軍事研究者の陳国明さん(仮名)は、「軍内で上層ポストの調整や審査が発生すれば、現場部隊はより保守的になる」と指摘。「特に、祝日前後は指揮系統の変動が現場に大きく影響する。東部戦区や中部戦区の実質的な指揮権がどこにあるのか、現場でも見極めが難しい」と語った。

海外の軍事に関する情報筋である馬可さん(仮名)も、「近年の反腐敗運動で数十人の将官が失脚している。新任指揮官の命令が円滑に現場部隊へ伝わるかどうかは不透明だ」と分析する。演習には予算や複雑な承認手続きが伴い、軍委弁公庁への報告も必要とする。

福建省の独立系軍事評論家である周さんは、「軍内の雰囲気の変化は、将官の露出減少や演習日程の調整、軍報の紙面構成の変化など、細部に表れる」と述べる。「そうした断片をつなぎ合わせることで、内部の空気感が浮かび上がる」と指摘した。

王欣