自民党の鈴木俊一幹事長は8日、食料品にかかる消費税を2年間ゼロにする議論を進める考えを明らかにした。日経新聞が報道した。将来的な「給付付き税額控除」導入までの時限的措置と位置づける方針で、第2次高市政権の消費税政策の具体像が初めて明確になった形だ。
衆院選で自民党が単独過半数(300議席超)を確保する見通しとなる中、税率そのものを巡る抜本改正ではなく、食料品に限定した時限的ゼロ税率を軸に議論を進める構図が鮮明になりつつある。
現時点で想定される消費税政策の方向性は以下の通りだ。
消費税率10%は維持
食料品のみ2年間ゼロを検討
将来的に給付付き税額控除へ移行
インボイス制度は維持しつつ運用見直しの可能性
衆院で安定多数を確保する見通しの中、税率引き上げを急ぐ政治的必要性は乏しい。一方で、物価高対策としての負担軽減策は不可避であり、食品ゼロは「増税回避」と「財政規律」の間を取る折衷案と位置づけられる。
2月1日配信のYouTube番組での候補者討論会。自民党新人候補が「来ていないわけではない」と述べたことをきっかけに、「12%増税が既定路線」との憶測がSNSで急拡大した。2月2日には「消費税」を含む投稿が前日の約3倍に急増し、「消費税12」がトレンド入り。投稿は約30万件、累計47万件超、閲覧は6300万回を超えた。
これに対し、自民党幹部や高市首相周辺は「12%の議論はない」と否定。公約にも記載はなく、増税方針は確認されていない。
一方で、国民民主党は消費税を一律5%に引き下げると主張し、参政党は段階的廃止を掲げるなど、より抜本的な見直しを求めている。両党とも食品限定ゼロには否定的だ。
ただ、衆院で自民党が単独過半数を握る状況では、野党案が直ちに採用される可能性は低い。今後の焦点は、食品ゼロを実施するのか、どの時点で給付付き税額控除に移行するのかという制度設計に移る公算が大きい。
第2次高市政権の消費税政策は、現段階では税率10%を維持しつつ、食料品を2年間ゼロにする方向で議論を進めるという現実路線が中心となる見通しだ。
「12%増税」説は否定されたが、財政状況や経済動向次第では税制全体の再設計が再び浮上する可能性は残る。まずは鈴木幹事長が示した2年間ゼロ”¥が、政権の正式方針として具体化するかが焦点となる。
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