中共軍に異常 軍令は空転 習近平は収拾困難な事態に

2026/01/30
更新: 2026/01/30

複数の中国共産党(中共)軍関係者が明かしたところによると、張又俠と劉振立が中共当局の調査を受けた後、中央軍事委員会が軍に下した複数の指令が末端部隊で広くボイコットされている。中でも中央軍事委員会弁公室が各大戦区や集団軍に下達した少なくとも2つの文書が執行されておらず、軍令が空転するという、中共軍において極めて異例の事態となっている。

軍内部の情報によれば、現在の中央軍事委員会で実質的に中枢に残っているのは習近平と張昇民の2人のみである。張又俠と劉振立の相次ぐ失脚は、武官体系を中心とした既存の権力構造に対する集中排除とみなされており、多くの戦区において将兵から強い反発を招いている。

情報筋は、中央軍事委員会が1月24日に国防部を通じた通告と解放軍報の社説により、張又俠と劉振立を「立案審査(調査)」したと発表したと明かした。このニュースは軍内に瞬く間に広がり、各軍種で反発が起きている。多くの将兵が、明確な証拠も公開されないまま、長年軍内で信望の厚かった「老首長(ベテラン指揮官)」である2人の高級将領を拘束・審査したことに疑問を呈している。

軍政システムの事情通である阮氏は大紀元に対し、この手法は軍内での単なる腐敗摘発ではなく「政治的排除」と解釈されており、最高層の意思決定に対する軍内部の信頼基盤に深刻な打撃を与えたと語った。

中央軍事委員会の文書が黙殺される

阮氏の暴露によれば、1月24日当日、中央軍事委員会弁公室は各級部隊に対し、党中央および中央軍事委員会との一致を求め、関連する学習と態度表明を行うよう少なくとも2つの文書を発行した。しかし、多くの軍管区で呼応する動きはなく、一部の組織は公開の態度表明を拒否し、内部学習も組織しなかった。翌日、同弁公室は反発を抑え込むべく同様の内容の文書を再送したが、事態は変わらず、指令は消極的な対応をされ続けている。

ここ数日、記者が中央軍事委員会および関連する軍事サイトを確認したところ、各戦区や軍種が党中央と中央軍事委員会への支持を公に表明する記述は見当たらない。これについて軍に近い人物は、「現在は上層の軍令伝達ルートが完全に麻痺し、誰も応じない状態だ。指揮官から一般兵士まで不満と抵抗が蔓延している。命令は下りるが、誰も本気にしていない」と語る。

この人物によれば、末端の将兵の間では習近平を「肉まん(包子)」と呼び、失笑を買う場面すら見られるという。

末端に広がる嘲笑と権威の失墜

東部戦区でも習近平を揶揄する現象が起きている。軍人の親族を持つ家族は、末端部隊の将兵が密かに「老習(習近平)」を「肉まん」と呼び変えていると証言した。「この呼称は最高司令官の権威がもはや認められていないことを意味する。命令が絶対的なものでなくなれば、戦争動員など不可能だ。誰も命をかけなくなる」と話す。

軍事校出身の胡氏は、この状況を「極めて稀」と指摘する。「四人組の時代に政変があったが、今回は下からのボイコットであり前代未聞だ」。かつては指令が下れば即座に各戦区が態度を表明したが、現在の「集団的沈黙」は習近平の個人権威に対する直接的な否定と見なされている。「もしこのまま突き進めば、結果は非常に深刻だろう。当局は拘束の準備はしていたが、内部の反抗を過小評価していた」と胡氏は述べた。

制御不能のリスク

胡氏はまた、軍内部の警告として、このまま張・劉両氏の処分を強行すれば、中央軍事委員会は巨大な軍体系への制御力を失うリスクがあると指摘した。

官製メディアは、1月27日に習近平がフィンランド首相と会談した様子を報じた。これは張又俠の拘束以来、3日ぶりの公の場への登場となった。しかし、軍事学者の袁氏は、実戦経験の乏しい文官系の張昇民と習近平の二人体制では、武官が主導する軍体系を効果的に指揮するのは困難であると分析する。

張又俠が軍内で保持してきた威望と実権を考慮すれば、その拘束による衝撃は中共を極めて不安定な時期に突入させた。各戦区が同調を拒む現状は、習近平にとって就任以来、最も深刻な軍事危機といえる。

岳緣