中国共産党(中共)軍事委員会の副主席・張又侠、中央軍事委員および統合参謀部参謀長・劉振立が失脚した件に関し、著名な民主活動家の盛雪氏は、事情に詳しい関係筋の話として、両者は「クーデター未遂」に関与した疑いで拘束されたことを明らかにした。クーデター計画は、事前に習近平側に漏洩したという。
24日、中国国防部は張又侠と劉振立について立件・調査に入ったと発表。中国軍の機関紙「解放軍報」は社説を掲載し、両者を名指しで強く批判。「党中央および中央軍事委員会の信任を著しく裏切った」「軍事委員会主席責任制を深刻に踏みにじり、破壊した」「党の執政基盤を危険にさらした」など、厳しい表現が並んだ。
習近平へのクーデターが事前に漏洩? 現場では銃撃戦との情報
盛雪氏はXに投稿し、中国国内の事情に詳しい関係筋から1月19日に「張又侠が拘束された。中共内で重大事件が起きている可能性がある」との連絡を受けていたと明かした。
関係筋の話によれば、18日夜、張又侠と劉振立は習近平の身柄拘束を計画していた。習は当日、北京市内にある軍が管理するホテル「京西賓館」に滞在する予定だった。習は近年、「定住せず、頻繁に滞在先を変えている」とも報じられている。
身柄拘束の計画は18日夜に実行するはずだったが、「計画実行の約2時間前に情報が漏洩」。習は直ちに京西賓館を離れ、反撃として張又侠らの拘束を密かに指示したとされる。
一方、張又侠側は情報漏洩を把握しておらず、予定通り先遣部隊を派遣。京西賓館に到着した部隊と習側、双方に死傷者が出たとの情報もある。
配置した警護要員との間で銃撃戦が発生し、関係筋は計画の準備期間については「不明」としつつ、「習近平がクーデターを制圧した後に初めて対外発表が行われた。張又侠と劉振立の突然の失脚は、必ず巨大な事件を意味している」と述べた。
「習近平と家族も動揺」 深圳でも厳戒態勢か
盛雪氏が関係筋から聞いた話によれば、「この件で習近平は相当な恐怖を感じた」といい、母親や姉も事態を知り、大きな動揺を見せたという。2人は広東省深セン市にある迎賓館に滞在しており、事件直後に警備が大幅に強化され、施設全体が事実上の戒厳状態となり、周辺も厳重に警備されている模様。
張又侠が反旗を翻した理由について、関係筋は「追い詰められた結果だ」と分析。「習近平は絶えず粛清を続けており、もはや誰も心から協力できる状況ではない」と語った。
盛雪氏「疑心暗鬼が招いた悪循環」
盛雪氏は、「これは悪循環だ」と指摘。「習近平は猜疑心が極めて強く、誰も信用しない。そのため周囲の人間は常に怯え、慎重になり過ぎて不自然に見え、さらに疑われる」との見方を示した。
また、「中共の体制自体がブラックボックスで、互いに猜疑と警戒を繰り返している」と分析。「中央軍事委員会では、すでに何衛東、苗華、李尚福が相次いで失脚しており、張又侠自身も危険を強く感じていたはずだ」と語った。
今回の発表が、従来よりも迅速かつ強い表現で行われた点について、盛雪氏は「習近平が世論を通じて、いかなる異動の兆しも抑え込もうとしている」と見ている。
「毛沢東時代と酷似」 体制変化の可能性も
盛雪氏は、今回の内部粛清の手法が毛沢東時代と酷似していると指摘。毛沢東は、当初意見を求めた際、彭徳懐は大躍進政策や人民公社を批判する私信を送ったが、毛は後に一転して全体会議で彭を「党への攻撃」として指弾した。
盛雪氏は、「習近平は今回の事件で深刻な打撃を受けたとみられる」とし、「結果として、さらに権力集中と残酷な統治が進むか、精神的・心理的、あるいは身体的理由で体制が揺らぐ可能性がある」と述べた。
クーデター&銃撃戦説には疑問の声も
大紀元は現時点で、盛雪氏が受け取ったとされる関係筋の情報について、独自の確認には至っていない。X上では一部の評論家が「京西賓館や八一大楼で銃撃戦が起きていれば、密集した場所で北京市民が銃声を聞かないはずがない」として疑問を呈している。インターネット上でも関連する目撃情報は確認していない。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。