米ニューヨーク市長選(11月4日投開票)が目前に迫る中、社会主義的政策を掲げる民主党候補、ゾーラン・マムダニ氏は、先日行われた選挙集会で自身の政策綱領を改めて強調した。
マムダニ氏の政策には共産主義的傾向が指摘される案も含まれており、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員やバーニー・サンダース上院議員ら進歩派の支持を受けている。
26日、マムダニ氏はクイーンズ区の小規模スタジアムで選挙集会を開催。演説では、無料バスの運行、保育サービスの無償化、家賃の値上げ禁止など、自身の共産主義的政策を公然と訴えた。
マムダニ氏は演説で、「我々は200万件を超える家賃規制アパートの家賃を凍結し、支援を必要とするすべての人々のために住宅を建設するため、利用可能なあらゆる資源を投入する」と述べた。
こうした中、米紙『ニューヨーク・ポスト』によると、中国共産党が中国系動画投稿アプリ「TikTok」のアルゴリズムを操作し、マムダニ氏を支持するコンテンツを広く流布する一方で、対立候補のニューヨーク州アンドルー・クオモ前知事に関する宣伝コンテンツは抑制していることが分かった。
共和党のクルーズ上院議員はこの記事を共有し、「中共は共産主義者をニューヨーク市長にしようとしている」と強く批判した。
イスラエルのテクノロジー専門家、ドドレス氏は「初期の証拠から、アルゴリズム介入がニューヨーク市長選で有権者の認識を左右している可能性が浮かび上がっている。TikTokは水面下でバランスを操作し、極左のマムダニ氏が市長選で勝利できるよう助けている」と分析している。
ドドレス氏によれば、TikTok上ではマムダニ氏を支持する動画のシェア数が予想を大きく上回る一方、クオモ氏を支持する動画の露出は著しく少ないという。報告書は「この差異は、TikTokのアルゴリズムが特定の政治的立場に偏ったコンテンツを優遇している可能性を示している」と指摘している。
27日、クルーズ上院議員はマムダニ氏へのTikTokによる密かな支援疑惑を報じた記事をリポストし、「なぜ中共は、共産主義の『聖戦士』をニューヨーク市長にしたいのか」と疑問を呈した。
先月、トランプ米大統領もマムダニ氏を強く非難。「マムダニ氏の政策は偽りの共産主義的だ」と述べ、マムダニ氏を「完全な共産主義狂信者」と呼んだ。また、「もしマムダニ氏が市長に当選すれば、連邦政府はニューヨーク市への補助金を停止する可能性もある。彼への投票は全く意味がない」と警告した。
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