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中国でインフル猛威 重症例も報告 警戒強まる

2025/10/24
更新: 2025/10/24

中国南部でインフルエンザの感染が急速に拡大し、医療機関を受診する患者が急増している。専門家は、流行中のウイルス株の変異速度が速まり、病原性も高まっているとして、警戒を強めるよう呼びかけている。

中国疾病予防管理センター(CDC)の最新週報によると、南部の複数の省でインフルエンザ活動が顕著に活発化しており、検出されたウイルスは主にA型H3N2、A型H1N1、B型(ビクトリア系統)の3種類に分類される。

地域を問わず、A型インフルエンザの検出率は全体の9割を超え、その大半がH3N2型とされている。

北京佑安病院の感染症専門家は、「今年は例年よりも早い時期に、より強い勢いでインフルエンザの流行期が到来する可能性がある」と指摘。主要流行株であるA型H3N2は変異のスピードが速く、病原性も強いため、感染が広範囲に拡大するおそれがあると警告した。

専門家によれば、インフルエンザウイルスは変異を起こしやすく、毎年流行する株が異なる場合があるという。

米国のウイルス学者、林暁旭博士は、「新型コロナ流行以降、インフルエンザの季節的な発生パターンに変化が見られる。今年はアジア各地、たとえば香港、マカオ、日本、インドネシアなどで、10月初旬の段階ですでに流行が始まり、症例数が急増している」と指摘する。

香港ではすでに複数の重症患者が報告され、子どもの死亡例も確認されている。

カナダの中医学教授・劉医師は、「現在流行しているウイルス株は毒性が比較的強く、免疫をすり抜ける性質を持つ。中枢神経系に影響を及ぼす場合があり、脳炎や神経感染など重篤な症状を引き起こす可能性もある」と警鐘を鳴らした。

米国疾病予防管理センター(CDC)および世界保健機関(WHO)のデータによると、季節性インフルエンザによる呼吸器疾患で、毎年最大65万人が死亡しているとされる。

劉医師は、「特に5歳未満の子どもは感染による重症化リスクが高い」と述べ、高齢者(65歳以上)、妊婦、慢性疾患を持つ人、免疫力の低下した人などの高リスク群は、感染予防対策を徹底することが重要だ」と強調した。