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中国 企業は責任を否定

命を脅かすシェア自転車 走行中に「突然ロック」? 中国・上海で利用者が転倒・骨折

2025/10/02
更新: 2025/10/02

いまや日本でも街中で見かけるようになったシェア自転車。スマホひとつで気軽に借りられる便利さが魅力だが、中国ではその利便性の裏で、走行中に突然ロックがかかるという事故が相次ぎ、利用者の命を脅かしている事案が発生している。

最近では中国・上海でまた同様の事故が起きた。8月末、シェア自転車「青桔(せいきょく)」を利用していた女性が走行中に突然ロックがかかり転倒。右足を骨折する重傷を負った。

走行中にシェア自転車に突然ロックがかかり、転倒する事故は全国で少なくとも41件報告され、ハロー自転車など他ブランドにも同様である。上海市の市民相談窓口にも7月以降17件の苦情が寄せられている。SNSにも被害を訴える声が多く、利用者の間では「いつ自分も事故に遭うか分からない」と不安が広がっている。

しかし報道によれば、複数の利用者が転倒後に苦情を申し立てたものの、プラットフォームの回答はいずれも「自動ロックの記録はなく、チェーンの故障だろう」と突き放すようなものだったという。こうした強気の説明に利用者は納得せず、「まるで殺人凶器だ」「警告なしの強制ロックは危険すぎる」と怒りの声が噴出している。

米国のような集団訴訟制度は中国には存在せず、被害者は個別に訴えるしかないため、被害を受けた人たちは泣き寝入りするか、多大な時間と費用をかけて個別に裁判を起こすしかない。結果として、運営企業に対する責任追及は進まず、同じ事故が繰り返される悪循環が生まれている。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!