【ニュースレターが届かない場合】無料会員の方でニュースレターが届いていないというケースが一部で発生しております。
届いていない方は、ニュースレター配信の再登録を致しますので、お手数ですがこちらのリンクからご連絡ください。

台湾 国家安全保障上の理由から南アフリカへの半導体輸出を制限

2025/09/26
更新: 2025/09/26

台湾総統府は国家安全保障上の理由で、南アフリカへの半導体の輸出を制限すると発表した。この決定は、南アフリカ政府が最近、駐南アフリカ台北代表処の格下げとヨハネスブルグへの移転を求めたことと関連していると見られている。

台湾経済部国際貿易局は9月23日、南アフリカ政府の行動が台湾の国家と国民の安全を損なったため、主権を守る目的で貿易制限の措置を講じると表明した。台湾が半導体産業を、中国と関係の深い国への対抗手段として用いるのは初めての事例となる。

台湾経済部の発表によると、南アフリカ向けに出荷される集積回路、チップ、メモリーなど47品目については、輸出前に経済部の許可が必要となる。

台湾総統府は国家安全保障上の理由で、南アフリカへの半導体の輸出を制限すると発表した。この決定は、南アフリカ政府が最近、台北代表処の格下げの統計によれば、昨年、台湾は南アフリカに約400万ドル相当の半導体関連製品を輸出しており、これらの製品は今回の規制対象リストに含まれている。

専門家の間では、この動きは台湾の経済的影響力を示すものと受け止められている。台湾TSMCは世界最大の半導体メーカーであり、自動車産業や人工知能、産業生産に不可欠な存在となっている。

ブルームバーグの報道によると、南アフリカは2023年にBRICSサミットを開催し、中共党首の習近平が出席した直後から、台湾に対して駐南アフリカ代表処をプレトリアからヨハネスブルグに移転するよう圧力を強めた。

さらに今年7月、南アフリカ外務省は台湾側の同意を得ないまま、駐南アフリカ台北代表処の名称変更と格下げを行い、国連第2758号決議や「一つの中国」政策を不適切に引用したことから、台湾外交部の強い抗議を招いた。

これに対し、南アフリカ外務省のクリスピン・フィリ報道官は、南アフリカと台湾の関係は「非政治的なものだ」とコメントしている。