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ラトニック氏 9.11から24年 カーク氏殺害にまで至る しかし最終的には「善が悪に勝つ」と強調

2025/09/12
更新: 2025/09/22

米商務長官であり、9.11事件の生存者でもあるハワード・ラトニック氏は、24年前の同事件から、昨日起きた保守派活動家チャーリー・カーク氏の銃撃事件に至るまで、アメリカは常に脅威にさらされてきたが、最終的には「善が悪に打ち勝つ」と強調した。

9.11事件から24年を迎えた9月11日、ラトニック氏はニューヨーク・ポスト紙に寄稿し、当時の痛ましい記憶を振り返った。同氏は「9.11事件はアメリカ本土で発生した史上最悪のテロ攻撃であり、2977人の尊い命を奪った」と述べた。

犠牲者の中には、兄のゲーリー・ラトニック氏、親友のダグ・ガードナー氏、そして同氏が経営する投資会社カンター・フィッツジェラルドの656人の同僚や友人が含まれていた。

あの日は長男が幼稚園に入学して初登園日だったため、ラトニック氏はいつものように世界貿易センター北棟101~105階のオフィスに出勤せず、妻とともに息子を送り届けていた。

「電話が鳴ったが、出るたびに切れてしまった。後になって、それが兄のゲーリーからの最後の別れの電話だったと知った」と当時を振り返った。

飛行機が世界貿易センターに衝突したと聞いたラトニック氏は、急いでビルの下へ駆けつけ、逃げ延びた同僚を探したが、誰一人見つけることはできなかった。

「一緒に働く仲間について考えてほしい。日頃は気づかないが、彼らが自分にとってどれほど大切な存在かは計り知れない。多くの人は家族以上に同僚と過ごしているのだ」と記した。

「同僚が一瞬にして奪われたとき、心は引き裂かれた。仲間であり友人である彼らを失ったことで、私はその絆の深さを痛感した」とラトニック氏は言った。

同氏は、9.11について語ると今でも感情が込み上げてくるとし、「それは決して癒えることのない傷だからだ」と語った。

アメリカ第41代商務長官に就任して8か月。職務を通じて改めてアメリカの核心的価値を実感したという。

「この仕事を通して、我が国がいかに美しく偉大であるかを知る一方で、敵がいかに我々を傷つけようとしているかも理解した」と述べ、「疑いの余地はない。もし機会を得れば、9.11を企てた悪魔や同類は再び同じ罪を犯すだろう」と警告した。

「アメリカの強みは、アメリカ人の生き方、考え方、行動様式にある──それは敵とはまったく対照的だ。我々アメリカ人には、テロリストと共通するものは何一つない。我々は思いやりがあり、寛大で、誠実だ」と続けた。

そして「我々を破壊しようとする者の邪悪さと、我々自身の善良さとの鮮明な対比を私は見てきた」と付け加えた。

ラトニック氏はまた、チャーリー・カーク氏の暗殺に触れた。カーク氏は民間団体「ターニング・ポイントUSA」の創設者で、9月10日、ユタ州オレム市のユタ・バレー大学で行われたキャンパスイベントに参加中に銃撃され死亡した。

ラトニック氏はカーク氏を「親しい友人」と呼び、この事件は「悪との戦いが終わっていないことを思い起こさせる」と指摘した。

「9.11の後に我々がそうしたように、これからも耐え抜き、戦い続け、決して屈しない。カークの善良さ、忠誠心、そしてアメリカへの献身は人々の記憶に刻まれる」と記した。

さらに「彼を殺害した犯人は必ず速やかに正義の裁きを受ける。悪がこの国に居場所を持つことはできない」と強調した。

また、アメリカは常に「思いやり」と「高潔さ」を失ってはならないと警告した。
「アメリカと国民を内外の脅威から守ることは、思いやりや道徳的立場を放棄することを意味しない。我々は悪と戦いながらも正義を堅持する。この二面性こそがアメリカを特別な存在にしている」と記した。

最後に「2001年9月11日、私はすべてを失いかけた。しかし私は、この国が再建し、粘り強く、決して悪に屈しない国であるという確信を得た」と締めくくった。

林燕