沖縄県の尖閣諸島周辺で、中国海警局の船による領海侵入が多発している現状を受け、海上保安庁は大型無人航空機「シーガーディアン(MQ9B)」を本格運用し、上空からの警備を強化し始めた。
中国海警局船は尖閣周辺での航行を常態化させており、2024年は年間の航行日数が計355日を記録。シーガーディアンの投入は尖閣諸島への主権を主張する中国側の試みを阻止する狙いがある。
新無人航空機シーガーディアンの特徴として、最大30時間以上の連続飛行が可能な滞空能力を有する事や、高精度な多種のセンサーを搭載し昼夜や悪天候でも高解像度の映像や情報収集ができる事などがある。
シーガーディアンを含む最新の無人機の導入により、高性能レーダーや合成開口レーダー(SAR)、赤外線センサー、AI解析などを組み合わせ、精緻な画像情報や動態把握ができるようになる見込みで、これにより、より正確な情勢把握・分析が可能となり、判断の質が向上する。
今後の無人機の運用拡大や技術革新は尖閣諸島の安全保障に対して、監視能力の飛躍的な向上、情報収集の高度化、抑止力の強化など、重要な影響を及ぼすことが期待される。
一方、無人機の導入に当たっては、通信傍受や妨害のリスク、安全面・法的課題などが存在するため、適切な防御策や運用体制の強化を進めることなどが求められる。
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