8月6日夕方、中国・新疆ウイグル自治区伊犁(いり)州昭蘇(しょうそ)県にある人気観光スポット「将軍橋」と呼ばれる吊橋が再び崩落し、29人が転落する事故が起きた。このうち5人が死亡、24人が負傷したと報じられている。1年前にも同様の事故が発生しており、ネット上では「天災ではなく人災」との批判が相次いでいる。
事故は午後6時18分ごろ発生。橋の主要ワイヤーが突然断裂し、橋面が激しく傾斜。観光客らは不意を突かれて悲鳴を上げ、川や岩場に落下する者、必死にロープにしがみつく者など、現場は一瞬で混乱に包まれた。中には子どもや高齢者が流される姿もあり、付近の牧民が馬で駆けつけ、自発的に救助活動を行った。目撃者によれば、当局の救援は1時間以上経過してようやく重機が到着するなど遅れが目立ったという。
この吊橋はSNSで話題の「映えスポット」だが、2024年6月にも主要ワイヤーの損傷で橋が傾斜し、観光客が転倒する事故があった。当時、観光地側は「検査・修繕を強化する」と約束していたものの、わずか1年後に再び同様の惨事が発生。安全管理のずさんさに住民やメディアから厳しい批判が噴出している。
現在、吊橋は閉鎖され、再開時期は未定。当局は原因調査を進めているが、「再発防止策が取られなければ、また同じ悲劇が繰り返される」との懸念が広がっている。
(突然崩落したSNSで話題の「映えスポット」吊橋。2025年8月6日、中国・新疆)
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