ロシア国営通信社RIAノーボスチと科学者らは、8月3日夜間にクラシェニニコフ火山が噴火したと発表した。600年ぶりの噴火である。また、同日、千島列島地域ではマグニチュード6.7の地震が発生し、これで1週間以内にこの地域で確認された2度目の地震となった。
ドイツ地球科学研究センター(GFZ)は、クラシェニニコフ火山の噴火とほぼ同時に千島列島でマグニチュード6.7の地震を観測した。同センターは当初、地震規模を6.35、震源の深さを10kmと報告していた。
一方、米国地質調査所(USGS)は千島列島地域でマグニチュード7.0の地震が発生したと報告し、太平洋津波警報システムもこれを7.0と発表した。ただし、津波警報は発令されなかった。
ロシア非常事態省は、千島列島で発動した津波警報をすでに解除している。しかし同省は、カムチャツカ半島の3地域の住民に対し、海岸線から離れるよう警告を続けた。波の高さは低いと予測されていた。
ロイター通信によれば、地元企業スノーバレー(Snow Valley)のガイドチームがクラシェニニコフ火山の噴火現場を撮影した。当初このチームは、別の火山であるクリュチェフスカヤ火山を訪れていた。
RIAノーボスチは、カムチャツカ火山噴火対策グループ責任者オルガ・ジリナ氏の発言として「これはクラシェニニコフ火山で600年ぶりに記録された噴火である」と伝えた。

クラシェニニコフ火山の噴火によって、火山灰柱は6千メートル(3.7マイル)に達した。この火山の標高は1856メートルである。
ロシア非常事態省カムチャツカ支部は、「煙柱は火山から東へ、太平洋方向へ拡散している。このルート上に人口密集地は存在せず、有人地域での火山灰の降下は確認されていない」と説明した。航空危険レベルは「オレンジ」に引き上げられ、最高レベル「レッド」に次ぐ警戒態勢に入ったことで、航空便の運航が中断される可能性が高まった。
ジリナ氏は、今回のクラシェニニコフ火山の噴火が7月30日にカムチャツカ半島で発生したマグニチュード8.8の地震と関係している可能性を指摘した。この地震は1952年以来、当地域で最も強力なもので、太平洋全域に津波を発生させた。日本や米国ハワイでは避難警報が発令された。
また、この大地震の影響で、カムチャツカ半島で最も活発な火山であるクリュチェフスカヤ火山も噴火した。この火山はユーラシア大陸で最も標高の高い火山である。
千島列島の地震についても、7月30日の大地震との関連性が疑われる。ロシアの専門家たちは、7月30日の巨大地震後、数週間以内にさらに強い余震が発生する可能性を警告していた。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。