イランの国営メディアは今月13日、イスラエルによる空爆により、イスラム革命防衛隊のホセイン・サラミ司令官が死亡したと報じた。また、この攻撃により、複数の高級指揮官や政府高官、さらに6人の核科学者も死亡したとされる。
タスニム通信は、イスラエル軍によるイスラム革命防衛隊本部への攻撃により、サラミ司令官が死亡したと報じた。あわせて、トルコの公共放送局TRTグローバルのイランのテヘラン特派員レザ・ハタミさんも、サラミ司令官が空爆によって暗殺されたと伝えている。
イスラム革命防衛隊は、1979年のイラン・イスラム革命直後に創設され、同国の中枢権力機構の一角を占めるとともに、弾道ミサイルの備蓄管理や地域における武装勢力の支援を担っている。革命防衛隊は、イランの国防だけでなく、対外政策においても重要な役割を果たしている。
イスラエル軍は、サラミ司令官に加え、イラン軍の最高指揮官であるモハンマド・バゲリ参謀総長や、元原子力庁長官のフェレイドゥン・アバシ氏ら上級核科学者、軍高官のゴラムレザ・ラシド将軍らを一回目の攻撃で殺害したと発表した。
またタスニム通信は、イランの外交政策を統括する最高安全保障委員会のシャムハニ元事務局長もイスラエル軍の空爆で死亡したと報じた。
アリ・シャムハニ氏は、イラン最高指導者アリ・ハメネイ師の主要顧問を務め、約10年間にわたり国家安全保障会議の書記職を担ってきた。外交面でも存在感を示し、ワシントンや欧州の外交界において広く知られていた。しかし、2023年半ばに突如更迭され、ハメネイ師がシャムハニ氏の野心的な動きを警戒したとの指摘されている。
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