【ニュースレターが届かない場合】無料会員の方でニュースレターが届いていないというケースが一部で発生しております。
届いていない方は、ニュースレター配信の再登録を致しますので、お手数ですがこちらのリンクからご連絡ください。
中国 サンダルに潜む危険な物質

中国の人気キッズサンダルの半数から有害物質が基準超え 平均365倍最大509倍

2025/06/11
更新: 2025/06/11

中国の複数の大手ECサイトで、売れ筋上位にランクインしていた子供用サンダル50点を調査した結果、半数から基準を大幅(平均365倍)に超える有害物質「フタル酸エステル」が検出していたことが分かった。

有害物質が検出された商品の約8割は「無表示」や「ノーブランド」、その中には販売数100万件以上の人気商品(基準の496倍)も含まれていた。とりわけ一部製品では、最大で基準の509倍という極端な数値を記録し、SNSでは怒りと不安の声が爆発した。

フタル酸エステル類は、ポリ塩化ビニルなどのプラスチックを柔らかくするために使用されている可塑剤であるが、人体には極めて有害だ。皮膚や呼吸器、消化器を通じて体内に侵入し、長期的に接触をすると、子供では性早熟や発達障害、アレルギー、さらには重金属による中毒症状などを引き起こす恐れがあり、成人においても、精子の質の低下やホルモンバランスの乱れを指摘。

今回の調査は、環境団体が行ったもので、ニュースは中国メディアによって報じれ、「なぜこんな商品が市場に流通しているのか」「監督機関は何をしているのか」といった批判が、SNSを中心に噴出した。話題はトレンド入りし、社会的議論へと発展中である。

これは中国だけの問題ではない。日本にも安価な海外製品は大量に流入しており、同様のリスクは常に隣り合わせだ。

今問われているのは、「値段の安さ」に飛びつく消費者心理と、それを野放しにする制度の脆弱さだろう。――気づかぬうちに、私たちは子供に「毒」を履かせてはいないだろうか。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!