【ニュースレターが届かない場合】無料会員の方でニュースレターが届いていないというケースが一部で発生しております。
届いていない方は、ニュースレター配信の再登録を致しますので、お手数ですがこちらのリンクからご連絡ください。

NBC調査 民主党支持率が歴史的な低迷 トランプ支持が急伸

2025/03/18
更新: 2025/03/18

米NBCニュースが実施した最新の全米世論調査によると、民主党の支持率が過去最低を記録したことがわかった。党内では指導部の対応に、不満の声が上がっていたのだ。特に、ワシントンで、トランプ氏に強く対抗することを求める声が強まり、党の進むべき道が問われている。​一方、トランプ大統領の支持率は47%に達し、過去最高を記録した。

NBCニュースの調査では、民主党に対して好意的な印象を持っていると答えた有権者は、27%にとどまり、そのうち「非常に好意的」と回答したのはわずか7%だった。一方で、民主党に否定的な印象を持つと答えた有権者は、55%に達し、そのうち「非常に否定的」との回答が38%に上った。

NBCニュースが、1990年に世論調査を開始して以来、民主党の好感度としては過去最低となった事になる。

さらに、今回の調査では、民主党の支持基盤の一部からも不満の声が上がっていることが、明らかになった。

「抜本的な立て直しが必要」

この調査は、民主党系の世論調査機関「ハート・リサーチ・アソシエイツ」のジェフ・ホーウィット氏と、共和党系の「パブリック・オピニオン・ストラテジーズ」のビル・マキンター氏が共同で実施した。

ホーウィット氏は、調査結果を受け、

「民主党に必要なのはブランドの刷新ではない。党の抜本的な立て直しだ」

と指摘している。

なお、この調査は3月7日から11日にかけて実施され、連邦政府のつなぎ予算案が停滞する前の時期に行われた。

トランプ氏に対する民主党有権者の態度が変化

調査結果によると、民主党有権者の多くは、党が従来の立場を維持し、トランプ氏との妥協を模索するよりも対決姿勢を貫くことを求めている。

2017年4月、トランプ政権1期目では、「議会の民主党議員は、トランプ氏と妥協し、政策合意を目指すべき」と回答した民主党有権者は59%で、「民主党の立場を貫くべき」との回答(33%)を大きく上回っていた。

しかし、トランプ政権2期目に入った現在の調査では、立場が逆転した。「民主党は立場を堅持すべき」との回答が65%に上昇し、「つなぎ予算案で合意に達するために、トランプ政権と妥協することを望んでいる」との回答は32%に減少した。

また、トランプ氏の支持率は、大統領として過去最高水準の47%に達したが、51%が不支持を表明している。そのうち、「どちらでもない」と「反対している」の確率は公開されていない。

2020年初頭、新型コロナウイルスのパンデミック前のNBCニュース/WSJ世論調査では、トランプ氏の支持率は約45%だった。2018年10月に、トランプ氏の支持率が47%と報じられた。トランプ氏の支持率は史上最高になった。

また、アメリカが「正しい方向に進んでいる」と考える有権者の割合が44%で、2004年初頭以来の水準に達した。

 

民主党内部の変化、予算案審議で共和党に同調

民主党内の動きにも変化が見られると言う。3月15日、上院のシューマー少数党院内総務が、共和党主導の支出法案を支持する立場を取った。この予算案は、連邦政府の閉鎖を回避することを目的としており、シューマー氏を含む10人の上院民主党議員が共和党に同調し、予算措置の審議を前進させる決議案に賛成票を投じた。

シューマー氏は、政府機能の停止は、トランプ政権と実業家マスク氏が推進する政府効率化省(DOGE)に、連邦政府改革の大きな権限を与えることになると述べ、支出法案を支持した理由を説明した。

2026年の中間選挙に向け議会の主導権争いが激化へ

一方で、共和党に対する有権者の印象も決して良好ではない。調査では、共和党に対して「好意的」と答えたのは39%にとどまり、「否定的」との回答は49%に達した。

ただし、民主党の支持率が、過去最低を記録したにもかかわらず、2013年10月の政府閉鎖時に共和党が記録した最低支持率(22%)よりは若干高い水準となっている。当時、政府閉鎖の影響で、共和党の支持率は急落したが、その翌年の2014年中間選挙では共和党が大勝し、下院で過去最大級の多数派を確保した。

今回のNBCニュースの調査によると、2026年の中間選挙に向けて、議会の主導権争いは極めて拮抗している。民主党主導の議会を望むと答えた有権者は48%、共和党主導を支持する有権者は47%と、わずか1ポイント差にとどまった。なお、5%の有権者は態度を決めかねていた。

秋生
中国語大紀元の記者