27日、楠芳伸氏が第31代警察庁長官に就任し、記者会見で「匿名・流動型犯罪グループ」対策の強化を表明した。楠長官は、この犯罪グループによる違法なビジネスモデルの解体に取り組む意向を示した。
楠長官は広島県出身の58歳で、1989年に警察庁に入庁した。これまでに千葉県警察本部長や警察庁の交通局長などを歴任してきた経歴を持つ。
就任会見では、「治安情勢は大変厳しく、警察が取り組むべき課題も多岐にわたっているが、目の前の治安課題について、一つ一つしっかりと取り組みたい」と抱負を述べた。
匿名・流動型犯罪グループは、強盗や特殊詐欺など幅広い犯罪に関与しており、楠長官はこれを喫緊の課題として挙げた。対策として、「徹底した取り締まり強化、さまざまな抑止対策」を実施する方針を示した。
また、サイバー犯罪への捜査や大阪・関西万博の大規模警備にも力を入れていく考えを示した。
楠長官は露木康浩前長官から事務の引き継ぎを受けた後、この記者会見に臨んだ。露木前長官は「これからの日本の治安をよろしくお願いします」と述べ、新長官にエールを送った。
警察庁は楠新長官のもと、匿名・流動型犯罪グループ対策を含む多くの課題に取り組んでいくことになる。
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