年が明けた1月2日、米ニューヨークを拠点とする中国古典舞踊の最高峰・神韻芸術団は、京都府にあるロームシアター京都のメインホールで公演を行った。千年以上の歴史を有する古都・京都の観客が、中国伝統文化の風雅な趣を味わった。
神韻芸術団は舞踊と音楽を通して、無神論と闘争の哲学を標榜する共産主義政権下で失われかけている伝統文化を復興させることを使命としている。
「とても気持ちが華やぎ」「晴れやかな舞台」
京都にある日本伝統の扇子を制作する会社の幹部である上野浩史さんは、神韻の公演を鑑賞して、「新春の日にこういう晴れやかな舞台を拝見して、とても気持ちが華やぎますし、新しい一年を祝う気分になってすごくよかったです」と語った。
神韻の舞台照明、衣装、色彩の使い方について、上野さんは「本当に素晴らしい」と絶賛。特にデジタル背景幕について「映像と舞踊がマッチしている。あれはすごかったです」と述べた。
「本当に臨場感があって、私の席からすると少しアーティストの皆さんが拝見できますけれど、すごく素晴らしい。舞台と一体になっていますね。ものすごい練習されているんだと思います」
神韻の全体の演出効果についても、「舞踊が全体的に一体感がある。ずれがないというか、これは本当に素晴らしいです」と絶賛した。
上野さんは、「私もジムでエアロビとかいうことをしたりするんですけど、とてもじゃないけど、あのようなことはできない」と冗談まじりに語った。
「想像以上に素晴らしい」着付け師が感嘆
着付け師の光川圭子さんは、「非常に楽しみにしていましたが、想像以上に素晴らしい。大変興味深くて素晴らしいと思いました」と、神韻を絶賛した。
神韻の衣裳は、中国の歴代王朝の様式や天上の神々の姿から着想を得ており、その作り方や色彩まで、全て伝統的な審美眼に基づいている。
光川さんは、「中国の宮廷の衣装など、非常に興味があり、私は日本の着物の先生をしておりますので、非常に服装には興味があります」と語り、「中国伝統の衣装は非常に美しい」と賞賛した。
中国楽器・二胡の独奏についても、「二胡は日本でもとても人気があって、二胡を習っている方もたくさんおられます。大変美しい音色で心を打たれました」と絶賛した。
保険会社の会長である光川芳夫さんは、デジタル背景幕を絶賛。神韻が特許を有するデジタル背景幕は、舞台を無限に拡張し、ダンサーのパフォーマンスと絶妙に一体となっている。
「舞台から飛び降りた時に、画面スクリーンにワーッとね、あれはびっくりしました」「確かに今まであのような仕掛けは見たことないので、ほんまにびっくりしました」と語った。
大手企業の元研究員が感動「全てが一級品」
「かなりレベルが高くて、驚いたのは、ジャンプ力。体操だと床が弾力があるけど、(神韻アーティストは)硬いところでもものすごいジャンプしていた。あれは、ちょっと人間技じゃない」
そう語ったのは、大手電機メーカーの元研究者である上田康清さん。この日、夫婦で神韻の公演を鑑賞した。
さらに、「それから完全と言わざるを得ない踊りの統一感、開脚の完璧さ、手足の先まで神経が行き届いている、全てが一級品でした。皆さんの身体をみて、鍛え抜かれた結果だと納得しました」と、神韻アーティストの身体能力を讃えた。
神韻公演の内容について、「演目が次々と変わりテンポが速くて飽きさせないように構成されていたので、全体的に良かったと思います」と語った。
神韻の公演は、古典舞踊や舞踊劇、オリジナル歌曲の独唱、中国楽器の独奏など、約20の演目から構成される。唐代宮廷の宮女の優雅な舞踊、三国志の武将の武勇伝、そして後世に受け継がれる老荘思想の知恵などに触れることができる。
「今の中国を見ていると、日本が参考にし学んだ唐時代の頃の、徳を尊び倫理的な中国は一体どこに行ってしまったのだろうと思ってしまいます」と語った上で、「今回の舞台ではその頃の良い中国が一貫して前面に出されており、非常にホッとする内容で嬉しく思いました」と、神韻の公演を讃えた。
神韻芸術団は、共産主義以前の中国の伝統文化を復興させることを使命としている。
最後に、上田さんは「また見に行きたいと思います」と締めくくった。
「皆見てほしい」大学教授や新聞記者が賞賛
神韻公演の演目には伝統文化や古来の美徳だけでなく、法輪功学習者などの無辜の善良な人々が中国共産党による迫害を受けている現代中国の実情を描いた場面もある。
同志社大学社会学教授の樫田美雄さんは、印象に残った演目として法輪功迫害を描いた場面を挙げ、「日本の標準的な感覚からすれば、宗教・信教の自由は当然認められるべきで、それが認められていないっていうのは耐え難い苦痛だろうと思いました」と感想を述べた。
毎年世界巡回ツアーを行い、忘れ去られた美徳と価値観を、舞踊や歌声を通して今の世に伝えており、世界各国の議員から表彰状を受け取るなど全世界で賞賛する声が相次いでいる。
ただ中国本土では、中国共産党政権により禁止されているため、公演を鑑賞することはできない。
新聞社の幹部である間瀬良美さんは、男性舞踊については「迫力と洗練もされてて、綺麗でした」と語り、女性舞踊は「優雅で本当に素晴らしかったと思います」と、伝統美を堪能していた。
中国本土で公演が鑑賞できないことについては、「全世界でみんなに見てもらえるようになればいいなと思います」と語った。
神韻が使命とする伝統文化の復興についても、「とてもいいと思います」と賛同した。
2006年に設立された神韻は今や8つの同規模の芸術団を持つに至り、それぞれ専属のオーケストラを擁している。2025年の世界巡回ツアーでも神韻芸術団は5大陸の200以上の都市を訪れ、共産主義以前の中国の伝統的な美しさを世界中の観客に届ける予定だ。
神韻2025日本公演のチケットはホットライン(0120-91-8487、午前10時〜午後5時)のほか、公式ホームページからも購入することができる。
大紀元は神韻芸術団の後援として、2006年の芸術団創設以来、観客の声を伝えています。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。