次世代半導体パッケージのコンソーシアム「US-JOINT」は、TOPPAN株式会社が新たに参画したことを発表した。
12月10日、株式会社レゾナック・ホールディングスは、グループ会社である株式会社レゾナックが中心となり設立した、次世代半導体パッケージの日米混合コンソーシアム「US-JOINT」に、TOPPAN株式会社が参画したと発表した。
「US-JOINT」は次世代半導体パッケージ分野における、日米の材料・装置等の企業10社によるコンソーシアムで、2024年7月に設立された。活動拠点はアメリカ合衆国カリフォルニア州のシリコンバレーに設置予定で、2025年の稼働開始を目標に、2024年からクリーンルームや装置導入等の準備を開始する予定だ。
TOPPANは今般の「US-JOINT」参画の狙いとして、「TOPPANの強みであるハイエンドのパッケージ基板の技術開発力を活かし、顧客の関心の高い先端半導体パッケージング技術の課題解決に貢献し、新たなビジネスの機会創出につなげるとともに、半導体パッケージ基板事業の強化を目指す」としている。
半導体 後工程の技術革新に期待
世の中のデータ量は、データ通信量の急増やAIによる計算量の増大、デジタル技術の進化などにより急激に増大している。これは、半導体技術の進化を加速させる重要な要因となっている。
半導体製造の工程は、設計工程、前工程(ウエハ上に回路を形成)、後工程(半導体チップのパッケージング)の 3 つに大きく分けられる。前工程では半導体の微細化技術が半導体の進化に貢献してきたが、現在その進化は鈍化を見せているという。その理由は製造装置が高価であることと、技術が物理的な限界に近付いていることだという。
いっぽう、後工程は今までは前工程でできあがったチップを保護する程度の役割だった。しかし、前工程の限界にともない、後工程の技術革新に注目が集まっている。1 パッケージ内に複数チップを重ねたり並べたりする、2.xD、3Dと呼ばれる最先端パッケージによって高集積化が実現されている。
日本は半導体製造の後工程における装置と材料の分野で強みを持っていると言われている。そのため世界の半導体企業、TSMC、Intel、Samsung等が日本へ進出している。
顧客ニーズをリアルタイムにキャッチ
近年、半導体メーカーやGAFAM等の大手テック企業、ファブレス企業が半導体パッケージの最新コンセプトを生み出している。US-JOINTはシリコンバレーに研究開発拠点を設け、顧客ニーズをリアルタイムにキャッチし、これらの企業と共に、半導体パッケージの最新コンセプトの検証を行う。
コンソーシアム参画企業
米国から、次の4社が参画している。
Azimuth Industrial Co., Inc.
KLA Corporation
Kulicke and Soffa Industries, Inc.
Moses Lake Industries, Inc.
日本企業は次の7社が参画している。
メック株式会社
ナミックス株式会社
東京応化工業株式会社
TOWA株式会社
株式会社アルバック
TOPPAN株式会社
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。