不当連行される法輪功学習者の親族 中国大使館前で弾圧停止求め

2024/10/12
更新: 2024/10/13

中国共産党によって不当に拘束された法輪功学習者の劉聡(りゅう・そう)さん、王乖彦(おう・かいげん)さん、鐘芳瓊(しょう・ほうけい)さんの三人の、日本にいる家族が12日、中国共産党(中共)大使館前で横断幕を掲げ、家族の即刻釈放を求めた。

中国人権問題に取り組む丸山治章逗子市議、中国で処刑された囚人から肝臓と腎臓を摘出した経験を持つ元医者のエンヴァー・トフティ氏も応援に加わった。中共の法輪功弾圧を非難する公開状を読み上げた。

トフティ氏は公開状で「1995年の夏、私はウルムチの西山処刑場で臓器摘出を行うよう命じられた。無実の男性は右胸を撃たれ、最終的に私の手により死亡した」という経験に触れ、「この非人道的な事件のために、私はここに立ち、中国政府がこの野蛮な行為を支援・推進し、利益を得ていることを非難する」と述べた。

元医者のエンヴァー・トフティ氏(大紀元)

カナダの元国会議員で人権活動家のデービッド・キルガー氏とカナダの人権弁護士デービッド・マタス氏らの調査によれば、中国では監禁された法輪功学習者からの臓器収奪が行われており、年間6~10万件の違法な臓器移植が行われているという。

今年は4人の在日中国人の家族が法輪功を修煉するだけで不当逮捕されている。中国における臓器移植を考える会(SMGネットワーク)の代表を務める丸山治章逗子市議は取材に応じ、「人の心がない人たちに、どう伝えればいいのか、どう訴えれば理解できるのか、活動してて難しいなと思うけど、私たちが諦めないで、できることをやっていくしかない、続けるしかない」と述べた。

インタビューに応じた丸山治章市議(大紀元)

 

一刻も止まったことのない迫害 気に病む家族

中国の伝統的気功修煉法である法輪功は1992年に世に伝えられた。「真・善・忍」を理念とし、その奇跡的な健康促進効果で、中国であっという間に広がった。ところが、その人気の高さに恐怖を感じた中共政府は1999年7月、法輪功に対して不当な弾圧を開始した。

最多時には1億人いたと言われる法輪功学習者(愛好者)は、修煉しているというだけで、中共当局に逮捕され、拉致され、監禁され、そして拷問を受け、さらには臓器の強制摘出、いわゆる臓器狩りといった被害に遭っている。 

張述慧(ちょう・じゅつけい)さんの叔母であり、成都市の学習者である鐘芳瓊(しょう・ほうけい)さんは、6月27日に成都市新都区南派出所の警官によって連行された。現在は成都市の留置場に拘禁されている。述慧さんは、中国で法輪功を学び、法輪功に関する活動を妨げられずに行う権利が保護されるべきだと主張した。中国の憲法は信仰の自由を保障していおり、中国には法輪功を違法とする法律はない。そのため、鐘芳瓊さんは無罪であり、「叔母や他の法輪功修煉者に対する違法な拘禁を直ちに停止し、叔母およびすべての法輪功修煉者を無条件で即時釈放するよう求める」と述べた。多くの人々が協力して鐘芳瓊さんの救出に力を合わせることを願った。

横浜市在住の劉希月(りゅう・きげつ)さんの妹、劉聡(りゅう・そう)さんが7月12日に不当に連行された。劉希月さんは、「家族の心配と不安は一日たりとも消えたことはない。高齢の両親は毎日不安な日々を送り、父はこの短期間で急に老け込み、痩せ細ってしまい、視力もさらに悪化している」と語った。

「妹が不当に4年間の刑期を終えて釈放された際、無理やり血液検査を受けさせられたことがある。妹の年齢を考えると、私は彼女が臓器摘出の対象にされるのではないかと非常に不安だ」

東京の会社員張一文(ちょう・いちぶん)さんの母・王乖彦(おう・かいげん)さんは今年4月11日に、友人の自宅で警察に不当連行された。以来、家族との面会は許されていない。王さんは9月25日に不当な裁判にかけられた。裁判所は証拠不十分という判決を出したが、検察側は釈放を断り、王さんを再起訴しようとしている。一文さんは、「中共は『法治』を掲げているが、司法の正当な手続き(デュープロセス)が全く守られていないではないか」と批判し、中共に親族および不当に拘禁されているすべての学習者の即時釈放を要求した。

他にも、中国四川省出身の龔金均(きょう・きんきん)さんの母親・姚佳秀(よう・かしゅう)さんは9月20日に四川省瀘州市の警察によって不当に逮捕された。現在は四川省西昌市小廟留置場に拘留されており、家族との面会もできない。龔さんは、「全力を尽くして、一日でも早く母を救出したい」と語った。

トフティ氏は、「中国で不当に拘束されている皆さん、どうか希望を捨てないでください。私たちは全力でこの(中共)政権の打倒に向けて行動し、皆さまのために尽力しています」と励ましの言葉を送った。