「私のかばんを返して~!」
「あ! ダメ! 私の口紅噛むな!」
1日、中国貴州省の「黔霊山公園」にある女性の絶叫が響き渡った。しかし、その「サルへの呼びかけ」は周囲の観光客を楽しませたという。
この日、動物園もあり、ハイキングも出来るという公園を訪れてバカンスを楽しんでいた女性、しかし、その手に持っていたかばんがサルに強奪されてしまった。
サルは「犯行」後、すぐに木の上に駆け上り、座り込んだ。突然のひったくり被害に困惑しながらも、被害女性は木の上に逃げた犯人に向かって、心を込めて「呼びかけた」のだった。
「私のかばんを返して~!」
「なかに身分証明証が入ってるんだ!」
「返してよ! あ! あれは私の口紅だ!噛むなーーー!」
女の悲鳴を聞きつけた周囲の観光客たちはどんどん集まってきては、「あははは」と笑いこけながら、大いに見物を楽しんだそうだ。
しかし、女性がどんなに叫ぼうが、サル側は完全無視だ。戦利品のかばんを開けては中に入っていた品を一つずつ取り出しては「吟味」していたのだ。口紅を食べられるものとでも思ったのか、一口かじってみた。やはり、味が良くなかったようだ、サルはそれをすぐに下へ向かって投げ捨てた。
とんだ災難に見舞われたその女性は「サルは自分のかばんの中身を一つ一つ投げ捨ててくれた。最終的に中の品は全て地面に投げられたが、かばんは今も木の上にぶら下げられているよ」と明かしている。
(その時の様子)
「私のかばんを返して~! 事件」は中国メディアも取り上げており、連休中の「明るい(?)」話題としてネットユーザーを楽しませたという。
公園スタッフによると、犯人は野生の「獼猴(ニホンザルなどが属するマカク属の猿)」で国の二級保護動物に指定されている。「基本的には面と向かってにらんだり、からかったり、餌を与えたりしなければ、人を襲うことはないはずだが」と話している。
関連トピックスをめぐっては、「ごめん、笑っちゃった」「女性の絶望の声がなぜか楽しい」「やっぱり人の不幸は蜜の味だ」といった不謹慎な声のほか、「サルがいるところに行く時は手ぶらで行くことだ、あいつらは強盗だ、暴力も振るう」と注意を呼びかける声も上がっている。
6月にも四川省の有名景勝地「峨眉山(道教や仏教の聖地)」で、ハイキング中の女性が、サルの大群に襲われて足をケガをしている。
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