柯文哲前台北市長が釈放、台北検察署が抗告を提起

2024/09/03
更新: 2024/09/03

台湾台北地方法院の裁判官は8月2日未明に裁定を発表した。民衆党の主席、前台北市長の柯文哲氏について、犯罪の疑いは重大ではないとし、その場で釈放することを決定した。一方で、台北市前副市長である彭振声氏は共謀の恐れがあるとして、拘留および面会禁止となった。台北地方検察署は抗告(上訴手続き)を提起する予定である。

柯文哲氏と前台北市副市長の彭振声氏は、商業施設京華広場の容積率不正事件に関与しているとし、台北地方検察署は職務違反による収賄罪および利益供与罪で両名を拘留し、面会禁止とした。柯文哲氏は56時間にわたる台北地方検察署および台北地方法院での尋問を経て、台北地方法院は9月1日午後8時に拘留審理を開催した。

台北地方法院は柯文哲氏に対して3時間の尋問を行い、深夜11時に法廷尋問を終了した。その15分後には彭振声氏の尋問が開始され、2日午前0時43分に終了した。

午前3時頃、裁判官は裁定を発表し、台北地方検察署が提出した証拠には他の合理的な説明があり、「犯罪の高度な可能性」に達していないと指摘した。また、この事件には客観的に違法な状況が存在するが、柯氏はその参加者ではなく、会議の状況を直接知ることができないため、同氏が主観的に利益供与罪や収賄罪の要件である「違法を知っている」状況を満たしていないと判断し、柯氏の犯罪嫌疑は重大ではないと認定して、その場で釈放した。

台北地方法院の裁定結果に対して、台北地方検察署は抗告を行う意向を示している。

8月31日の未明、柯文哲氏は夜間の尋問を拒否して退席しようとしたため、検察官によってその場で逮捕された。その後、彼は裁判所に対して審問を請求したが、却下され、再び台北地方検察署に戻り尋問を受けた。検察官は、柯文哲氏に重大な犯罪の嫌疑があり、証拠隠滅や共謀の恐れがあると判断し、裁判所に対して彼の拘留と接見禁止を請求した。

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