中国 「外国人ならではの特権?」

一般乗客より外国アスリートを優先した上海航空の対応がネットで物議 

2024/07/28
更新: 2024/07/28

26日、上海航空が外国人アスリート15人を待つために141人の中国人乗客を3時間以上も待たせたことが今、ネットで議論を呼んでいる。

海口(海南省)発、浦東(上海)着のMU8356便は本来であれば13時35分に離陸する予定だった。しかし、海口市で開催される「中豪バレーボール大会」に参加するオーストラリア代表選手15人はなかなか搭乗しない。上海航空は同じ便の141人の中国人乗客を空港で3時間以上待たせた。

SNSに投稿された映像のなかには、飛行機内で数人の中国人乗客が激昂して、「なぜ外国人乗客に特権を与えるのか」と乗務員に問い質している。

女性の客室乗務員は、「私はどうしてもあの15人を待たなければならないかどうかと聞きました。そうしたら待たなければならないという回答が返ってきました」と返答していた。

この「事件」はさっそくSNSで拡散されて、中国人ユーザーの怒りに火を付けることになった。

「知らなかった、飛行機って乗客を待つこともあるんだ」

「一般人は1分遅れただけで搭乗させてくれない」

怒涛の世論の怒りを受け、上海航空は27日、「(問題視された)フライトは台風など天候の原因で離陸が遅れた」と主張。

しかし、この航空会社側の公式説明に対し、ネット上では「同じ線路のフライトはみんな予定通り飛んでいた、天気のせいにしないでほしい」「苦情を言ったら『上海航空が飛ぶことを許可していない、人を待っている』という説明があった」などと反発の声が殺到。

「外国人に媚びるために待ったのか。中国人にはこんな扱いは受けないかもしれないだろう」

ネット上には「中国人としての自尊心を傷つけられた」と感じて落ち込む中国人ユーザーも少なくない。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!