「制御不能・場所不明」とネットなどで揶揄(やゆ)される中国のロケット残骸落下。先月30日午後、「それ」がまた落ちた。今回落ちたのは河南省の住宅街近くだ。
中国メディアによると、この日、民間企業の実験ロケットが誤って打ち上げられたという。しかし、上空で失速し、落下して大爆発し、炎上した。
同省鄭州市鞏義(こうぎ)市の複数の市民は落下の様子を撮影した動画をSNSに投稿しており、そこには黄色い煙を帯びながら空から落下する不明物や、落下後に爆発し炎上する様子が確認できる。
「死傷者はいなかった。地元当局はロケットが発射される前に村民に、避難するよう通知を行った」と中国メディアは伝えている。しかし、現地の学生はエポックタイムズの取材に対して、「事前の避難通告はなかった」と反発する。
同学生によると、「当局は山の上にいる人たちに避難を通知したようだが、自分を含め、近隣の誰もがいかなる通知をも受けていない」「政府はあんまりだ、もし残骸が学校に落下したらと思うと、恐ろしくてしょうがない」と明かした。「ロケット落下の影響で学校の窓ガラスは粉々に砕け散った」という。
前回(先月22日)は貴州省黔南(けんなん)プイ族ミャオ族自治州貴定県の付近の村、その前々回(5月7日)も貴州省銅仁市甘龍鎮の村に落ちたばかりだ。
「またまた」のロケット落下をめぐり、SNS上ではいつものことながらも、「またかよ」「次はどこ?」「いい加減にしろよ!」「責任はだれがとるのか?」「怖すぎる、人に当たったら絶対助からない」といった非難が殺到している。
国の威信をかけた宇宙開発の影で、「いつ降ってくるかわからない災難」に住民は不安でしょうがない。
(ロケット残骸落下の様子)
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