中国に核兵器開発用機械を不正輸出 死亡の中国人男性を書類送検 愛知県警

2024/03/26
更新: 2024/03/26

核兵器開発に使用可能な工作機械20台の性能を低く偽り、無許可で中国に輸出したとして、愛知県警は26日、外為法違反等の容疑で、名古屋市内に住んでいた中国籍の会社役員の男(58歳、令和4年7月死亡時)と勤務先の企業を書類送検した。輸出先は中国浙江省所在の企業。

愛知県警によると、男が輸出した中古の工作機械には、核兵器などの開発に転用される恐れが特に大きいと認められる数値制御装置プログラムが搭載されていた。輸出するには経済産業大臣の許可を受けなければならないが、男は許可を取ることなく、2022年2月24日に名古屋港から中古の工作機械を輸出した。さらに、同年3月頃、制御用のプログラムを浙江省所在の企業に提供した。

輸出に際し、男は工作機械の性能を低く偽るため、画像編集ソフトを使用して輸出関係書類を偽造した。そして偽造した輸出関係書類を用いて通関手続きを行なった疑いが持たれている。

愛知県警は、男は刑法の私電磁的記録不正作出同供用罪と、外国為替及び外国貿易法(外為法)違反(無許可役務取引)の容疑で、すでに死亡した男を書類送検した。

政治・安全保障担当記者。金融機関勤務を経て、エポックタイムズに入社。社会問題や国際報道も取り扱う。閣僚経験者や国会議員、学者、軍人、インフルエンサー、民主活動家などに対する取材経験を持つ。