David Lawder
[ワシントン 20日 ロイター] – 米議会予算局(CBO)が20日公表した向こう30年の財政赤字と公的債務の見通しは、昨年6月時点に比べて改善した。議会が可決した裁量的な歳出の制限措置と、予想される経済成長率の上振れが理由だ。
最新見通しでは2054年度までの連邦政府の財政赤字の対国内総生産(GDP)比は、24年度の5.5%から8.5%に、公的債務の対GDP比は99%から166%に高まる。昨年6月は、53年までに財政赤字が10.1%、公的債務が181%に達すると見込まれていた。
24─33年の予想実質成長率は1.8%から2.1%に切り上がった。
ただ今回の見通しは、30年間で税制や歳出関連法が変更されないことを条件としており、トランプ前政権時代の17年に導入された時限的な減税が25年末に期限切れとなるというのもそうした想定の一つだ。
大統領選の共和党候補になりそうなトランプ前大統領は、当選すればこの減税を継続する意向を示しており、そうなると別の財源手当てをしない限り、財政赤字は拡大することになる。
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